デルタ株流行期   18歳未満のICU治療の割合増加

デルタ株流行期   18歳未満のICU治療の割合増加 専門家「オミクロンでも注意必要」

新型コロナウイルスのデルタ株が主流となった時期に入院した18歳未満の小児のうち、1.4%が集中治療室(ICU)での治療を受けていたとの調査結果を国立成育医療研究センター国立国際医療研究センターが発表した。

 

デルタ株流行以前の0.1%より高かった。

 

専門家は「オミクロン株の流行でいま、小児患者が急増している。重症化の懸念がある入院患者が増える可能性があり、注意が必要だ」と話す。

 

調査は、国立国際医療研究センターが運営する新型コロナ患者の症例登録システムを使っ

た。

 

デルタ株が流行した2021年8月からの3ヵ月間の小児患者349人と、20年10月からの8ヵ月間の950人を分析した。

 

ICUは重症患者や重症化の懸念がある患者が入る。

 

デルタ株が流行する前は、ぜんそくや肥満など、重症化のリスクが高いとされる基礎疾患がある小児1人がICUに入っていた。

 

デルタ株流行期は全体の1.4%にあたる5人がICUに入り、このうち2人に基礎疾患が

あった。

 

3.2%にあたる11人が肺炎症状などで酸素投与を必要とした。

 

この調査では人工呼吸器を着けた例はなく、死亡者もいなかった。

             

参考・引用一部改変

朝日新聞・夕刊  2022.1.31

 

オミクロン株、従来型より子供へのリスク大きい 4歳以下入院率はデルタ株に比べ49%高かった

https://toyokeizai.net/articles/-/504551

新型コロナウイルスのオミクロン変異株は従来のウイルス型に比べ子供へのリスクが大きい可能性が、南アフリカ共和国最大級の医療保険プログラムの入院データ研究で明らかになった。

 

・新型コロナ関連の5万6164件の入院データによると、オミクロン株流行時の4歳以下の入院率はデルタ株に比べて49%高かった。

最初のウイルス型とベータ株が流行の主流だった時よりも高い。

南アの国立伝染病研究所(NICD)によるデータ分析で判明した。

 

・一方、大人についてのデータではオミクロン株流行時の入院率が、南アで大きな感染拡大を招いた4つのウイルス型の中で最も低かった。

 

・NICDは19日の発表文で、「18歳未満は感染者に占める割合がますます高まっており、上昇傾向にある高い入院率と関係がある」とした上で、「年齢の低い人たちが、大人に比べオミクロン株からより広く影響を受けることを示唆しているかもしれない」と論じた。

 

・ただ南アでは昨年11月上旬まで12-17歳がワクチン接種を受けられなかったことや12歳未満は接種の対象外であることで、分析結果にゆがみが生じている可能性にも言及した。