原因不明熱 PETで正確迅速な診断

原因不明熱、画像で究明 PETで正確迅速な診断
38度以上の発熱が2週間以上続き原因が分からない「不明熱」の患者を陽電子放射断層撮影(PET)で検査すると、体内のがんや炎症の場所を画像で把握でき、原因究明につながりやすいとの研究結果を国立国際医療研究センターなどが7日までにまとめた。

同センター放射線核医学科の窪田和雄医長によると、不明熱は日本で毎年5万人が発症。
原因となるのは、がんや感染症膠原病などの病気。
正しく診断されるまでに複数の診療科でさまざまな検査を受ける患者も多かったが、PETの利用で、正確で迅速な診断が期待できるという。

PET検査は、がんや炎症など代謝の盛んな部分に集まる放射性物質を付けた薬剤を体内に入れて撮影。
体を透視したような画像の中で、薬剤が集まった場所は濃い色が付き、病巣がどこにあるかが分かる。

窪田さんらは2006〜07年、6病院で不明熱の患者76人をPETで検査。
画像から、特定の部分にがんなどの病巣がある患者の81%を発見できた。
一方、薬剤アレルギーなど特定の場所に異常が出ないタイプの患者は75%を正しく判別。
適切な治療法の選択につながったという。

出典 m3.com ニュース・医療維新 2011.6.7
版権 共同通信社


<私的コメント>
被曝やコスト・ベネフィットの万代はクリアーできるのでしょうか。
膠原病が限局的に描出できるのかということと、がんと炎症の鑑別はどうかといったことはどうなのでしょうか。