オミクロン感染者に「重症化が少ない」有力な理由

オミクロン感染者に「重症化が少ない」有力な理由

体内の抗体レベル低下でもT細胞が戦力発揮

https://toyokeizai.net/articles/-/499336

体内の抗体レベルが低下している場合でも、T細胞が新型コロナウイルスのオミクロン変異株感染の重症化を防いでいる可能性がある。

オランダと南アフリカ共和国でそれぞれ行われた研究が示した。

感染が過去最悪規模で拡大している一方で、これまでのところ病院が機能不全に陥っていない理由を説明する一助となる。

<コメント>

相も変わらず現時点(2022.1.6)で、「沖縄で◯◯◯人、東京で◯◯◯人。オミクロン株の感染拡大に歯止めがかかりません」といったステレオタイプな報道が繰り返されています。

「オミクロン株は諸外国では上気道への感染が主体で、気管や肺(下気道)への感染は少ない」ということが定説になっています。

このことに「いわゆる」専門家さえもあまり触れません。

あたかも報道規制がかかっているかのようです。

油断につながりかねない「不都合な事実」だからです。

デルタ株、オミクロン株が同定できるわけですから、それぞれの予後(病状の重症、軽症、後遺症など)や転帰(退院、死亡など)を是非公表していただきたいものです。

もっとも入院については措置入院も含まれるわけですから解釈は慎重にしなければなりません。

 

T細胞は免疫系の中で注目度が高くないが、ウイルスに感染した細胞を攻撃するという重要な役割を果たす。

オランダのエラスムス大学と南アのケープタウン大学は別々の研究で、ワクチン接種によってオ

オミクロン株に対する防御に十分なT細胞の増強が見られたと説明した。

 

スパイクタンパク質全体を標的に

T細胞は抗体と違い、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質全体を標的にできる。

変異の程度が大きいオミクロン株でも、スパイクタンパク質の大部分は従来株と同様と言える。

<コメント>

この点については異論があるかも知れません。

 

エラスムス大学の研究者らはワクチン接種済みのヘルスケア従事者60人を対象に調査。

オミクロン株に対する抗体の反応は、ベータ変異株やデルタ変異株への場合と比べると低い、あるいはほとんどなかったが、T細胞の反応はおおむね変わらなかったという。

<コメント>

前半の話からはワクチンが効きにくいということになります。

後半の「T細胞の反応はおおむね変わらなかった」ということは、軽症化の説明にはなっていません。

 

ケープタウン大学感染症分子医学研究所は新型コロナ感染から回復した人、およびファイザー・ビオンテック製あるいはジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製のワクチンを接種した人を対象に調査を行った。

同大学での研究報告書では、免疫による防御には複数の階層があると説明。抗体が感染をブロックするのに対し、T細胞は感染した細胞を破壊してウイルスの広がりと重症化を防ぐと解説。

T細胞は感染を防ぐことはできないが、その後のダメージを最小限に抑えることができる、と指摘した。

<コメント>

まさしく注射ワクチンの特徴は「重症化を防ぐ」ということです。

予防には経鼻ワクチンが有用と思われます。