緑内障の検査と治療

緑内障の検査と治療

緑内障の検査
緑内障は、眼圧検査、眼底検査、視野検査等で診断されます。定期検診などで
いずれかの検査に異常があった場合、必ずもう一度眼科医の診察を受けるよう
にしましょう。

眼圧検査:
直接、目の表面に測定器具をあてて測定する方法と目の表面に空気をあてて
測定する方法があります。緑内障発見のための重要な検査です。

眼底検査:
視神経の状態をみるために、視神経乳頭部(視神経の眼球の出口)を観察
します。
視神経が障害されている場合、陥凹(へこみ)の形が正常に比べて変形し
大きくなります。緑内障発見のための必須の検査です。
健康診断などでは、「視神経乳頭陥凹拡大(ししんけいにゅうとうかんおう
かくだい)」などと判定されます。

視野検査:
視野の欠損(見えない範囲)の存在の有無や大きさから緑内障の進行の具合
を判定します。
緑内障の重症度を判断するために、最も重要な検査です。



緑内障の治療
緑内障の治療は病気の進行をくい止めるため、眼圧を低くコントロールする
ことが最も有効とされています。
正常眼圧緑内障でさえも、眼圧をさらに下げることで病気の進行を遅らせる
ことができる可能性があります。
治療法としては薬物療法、レーザー治療や手術が一般的です。レーザー治療
や手術を受け、眼圧が下降しても、その効果が維持されるとは限らず、再度
手術を行う場合もあります。

薬物療法
眼圧を下げるために使われる薬は、主に房水の産生量を減らしたり、房水の
流れをよくする薬です。
まず点眼薬からはじめ、最初は1種類の薬で様子をみながら、途中で変更
したり、また2~3種を併用することもあります。点眼薬だけでは効果が
不十分な場合、内服薬を併用することもあリます。

点眼時の注意点
●点眼回数・量を守りましょう(1回1滴で十分)。
●点眼後は目頭を軽く押さえるようにしましょう。
●2つ以上の目薬を点眼するときは、5分程度間隔をあけるようにしましょう。

レーザー治療
急性緑内障の場合や薬物療法で眼圧コントロールが不十分な場合、レーザー
治療や手術を行います。
レーザーを虹彩(いわゆる茶目)にあてて穴を開けたり、線維柱帯にあてて
房水の流出を促進します。
比較的安全で痛みもなく、入院の必要もありません。
多くの閉塞隅角緑内障がこの方法によって治療可能です。

手術
房水の流れを妨げている部分を切開し流路をつくって房水を流れやすくする
方法や、毛様体での房水の産生を押さえる方法などがあります。



日常生活で気をつけること
●日常生活で特に気をつけることはありません。医師の指示を守り、健康的で
無理のない規則正しい生活を心がけましょう
●ほとんどの緑内障は自覚症状がなく、病気の進行に気づかないことが多い
ので、定期的に眼科を受診しましょう。
●治療のための薬は、回数・量を守って使用しましょう。
●治療のための点眼薬や内服薬により副作用が現れることがあります。目に
異常を感じたり、全身に何か変わった症状が出たときは、すぐに医師に
相談しましょう。


大切な目を守るために
年一回は定期検診を受けましょう
2000~2001年に多治見市で一般市民を対象に緑内障疫学調査が行われ、
その結果、40歳以上の人口のうち緑内障患者は5.0%、20人に1人と予想
以上に多いことがわかりました。
全国では約200万人と推定されています。
ところが、その内の80%の人達が自身では緑内障に気づいていない潜在患者
であることもわかりました。

<引用サイト>
緑内障
http://www.santen.co.jp/health/ryokunai.shtml