肺炎球菌ワクチン、再接種可能に

#肺炎球菌ワクチン、再接種認める方針 厚労省、インフル重症化回避
肺炎の重症化を防ぐ肺炎球菌ワクチンについて、厚生労働省は17日、再接種を認める方向で調整する方針を決めた。
同ワクチンの接種は副作用や副反応の恐れがあったことから1度しか認められていないが、4年以上接種の間隔があれば安全性を確保できるとの報告もある。
季節性インフルエンザの重症化を防ぐ効果も期待できることから、同省は再接種について18日に開催される専門家会議に提案する。
 
肺炎球菌は肺炎の3~4割の原因となっている。
ワクチン接種によってインフルエンザなどに感染して免疫力が低下した患者が肺炎球菌に感染、重症化することを防げる。
米国では高齢者の60~70%が接種しているが、これまで日本では接種を控える人が多く、高齢者の4~5%程度にとどまっていた。

新型インフルエンザで死亡例が相次いでいるウイルスの増殖による肺炎には効果がないものの、「細菌性肺炎の重症患者を減らせれば、医療機関が新型の治療に集中できる」という指摘が出ていた。
新型と季節性のインフルエンザが同時に流行する可能性もあり、同省は再接種を認める方向で調整する。

同ワクチンの効果は5年程度とされる。
ワクチン接種から2年以内に再接種した場合、注射した部分の痛みや腫れなどの副反応が強く出たという報告が過去にあった。
だが4年以上の間隔を空ければ問題がないという報告もあり、国際的にも再接種を認めていないのは日本だけになっている。

出典 日経新聞・朝刊 2009.10.18
版権 日経新聞

<コメント>
「先生、肺炎球菌ワクチンはいつ打ったらいいのでしょうか」
「余命5年になったら注射しましょう」

こんな冗談ともつかない会話があちこちの外来でとりかわされていました。
私も肺炎球菌ワクチンの話題が出るたびに「一生に一度かぎりだからまだ打つのは早いですよ」とブレーキをかけていました。

ヒブワクチンも昨年から使用可能になったのですが、その時点でアジアで接種が認可されていなにのは日本ともう1か国だけということが囁かれていました。
もう1国がどの国かはおわかりでしょう。

日本がワクチン後進国といわれるのはこういったことからです。

ところが現在「肺炎球菌ワクチン」は品不足で全く入手不可能です。


<関連サイト>
肺炎球菌ワクチンをご存知ですか?
http://www.banyu.co.jp/content/patients/health/disease/pneumonia/index.html

新型インフル】予防策で注目 肺炎球菌ワクチン品切れ
http://sankei.jp.msn.com/life/body/090904/bdy0909041409005-n1.htm
新型インフルエンザの感染が拡大するなか、インフルエンザワクチンとの併用予防策として注目されている肺炎球菌ワクチンが、国内でほぼ品切れになっていることが4日、分かった。
販売元は前年の5倍の量を確保していたが、注文はすでに前年の10倍以上、問い合わせも相次いでいる。
■追加発注分は9月後半には輸入できる見通しだが、そのころにはすでに流行シーズンに入っていると予測されており、医療関係者は気をもんでいる。
肺炎球菌ワクチンは一度接種すると5年以上効果が持続し、インフルエンザワクチンとの併用で、肺炎での死亡リスクは8割程度減るとされる。
新型インフルエンザ患者の死因に肺炎が多いことから注目が集まっており、現在は全国で129市区町村が、接種に対する公費助成を行っている。
肺炎球菌ワクチンは米国では65~70%と高い摂取率だが、日本ではまだ認知度が低く5%。

肺炎ワクチンの再投与問題
http://www.geocities.com/HotSprings/4347/pneumo3.htm

今あるリソースを最大限に、肺炎球菌ワクチンを考える。
http://georgebest1969.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-2264.html


肺炎球菌ワクチン品切れ インフル重症化に備え注文殺到
http://www.asahi.com/national/update/1003/OSK200910030064.html
■新型の豚インフルエンザの国内での流行がピークに近づき、肺炎を併発した高齢者らが重症化するのを防ぐ「肺炎球菌ワクチン」に注文が殺到、ほぼ品切れの状態となっている。
知名度が低く、これまで医療機関が接種を呼びかけても反応は鈍かったが、新型インフルへの不安が需要をかき立てた形だ。
国立感染症研究所によると、肺炎球菌はごくありふれた細菌で、健常者が体内に取り込んでも症状は出ない。
だが、インフルエンザなどで抵抗力が低下した高齢者や乳幼児の場合は、肺炎を起こしやすくなる。
肺炎の原因の3割が肺炎球菌とみられる。

[PDF] インフルエンザb型ワクチンと 7価肺炎球菌ワクチンの効果
http://medical.radionikkei.jp/abbott/final/pdf/050121.pdf

ワイス、7価肺炎球菌結合型ワクチン「プレベナー®」を日本で承認申請
http://www.wyeth.jp/news/2007/0926.asp