禁煙や睡眠で健康寿命 2年の違い

健康寿命 2年の違い 禁煙や睡眠・・・生活習慣改善で  厚労省調査、死亡リスクも軽減

健康的な生活習慣の人とそうではない人で、自立した生活が送れる「健康寿命」に最大で約2年の違いがあることが、厚生労働省の研究班の調査で分かった。
65歳以上の人を9年間にわたり追跡調査。
健康的な生活をした場合は、要介護になったり亡くなったりするリスクを半減できることが明らかになった。
 
2006年12月、宮城県大崎市で65歳以上の住民に生活習慣などに関するアンケートを実施。
要介護認定の情報提供に同意するなど, 条件を満たした 9746 人について 9 年間にわたり追跡調査した。

研究班は 「健康的な生活習慣」 の判断材料として
(1) たばこを吸わないか禁煙して 5 年以上
(2) 1 日に平均 30 分以上歩く
(3) 平均睡眠時間が 6 - 8 時間
(4) 野菜を多めに摂る
(5) 果物を多めに摂る
の 5 項目を検討。

該当するのが 0 - 1 項目だった人は 「身体機能の低下なし」 が 62.5% だったのに対し、5 項目すべて該当する人は 87.2% だった。

また, 5 項目該当する人は 0 - 1 項目の人と比べて、 死亡したり要介護認定になったりするリスクが半分程度という事が分った.。

健康寿命について解析したところ、0 - 1 項目の人との差は、
2 項目で 11.5 か月
3 項目で 17.4 か月
4 項目で 23.9 か月
5 項目で 25.4 か月
という結果が得られた。

政府は 2020 年までの 10 年間で健康寿命を 1 歳以上延ばす目標を掲げている。


健康寿命
介護を受けたり寝たきりになったりせずに日常生活を送れる期間を言う。
厚労省によると、2013 年の日本人の健康寿命は男性 71.19 歳. 女性 74.21 歳。
平均寿命とは男性で約 9 年、 女性で約 12 年の開きがある。
この差を縮める事が医療や介護の費用削減に繋がる。

国立がん研究センターなど国の 6 つの専門医療機関は 20 年度を目処に、健康寿命を延ばす為の生活指針の提言をまとめる方針と言う。

参考・引用
日経新聞・朝刊 2017.7.24