正しい鼻のかみ方

正しい鼻のかみ方

片足ずつ、ゆっくりと
鼻を強くかみすぎて、中耳炎になった経験をお持ちの方もいるはずだ。
正しい鼻のかみ方とは? 

正しい鼻のかみ方のポイントは、片方ずつゆっくりかんで、強くかみすぎないことだ。
子どもたちに鼻をかんでもらうと、両方の鼻を一気にかむ子が多い。
正しいかみ方は、意外に知られていない。
 
両方の鼻を一気にかむと、鼻の中の圧力がうまく逃げず、耳に負担がかかる。
細菌を含んだ鼻水が耳に入って中耳炎になったり、鼓膜が破れたりすることもある。
まれに内耳からリンパ液が漏れる「外リンパ瘻」という病気になり、突然のめまい、難聴を引き起こすこともある。
鼻水が詰まっているときは、無理に出そうとしないことが大切で、病院で治療した方が良いケースもある。
 
鼻水をすする習慣も、長く続けると鼓膜がへこみ、内側に耳あかがたまる「真珠腫性中耳炎」のリスクを高める。
耳の中の骨が溶け、聴力低下や顔面まひ、めまいを引き起こすことがある。
 
あるティッシュペーパーのメーカーは2016年、15歳以下の子どもを持つ母親1千人を対象に、正しい鼻のかみ方を知っているかインターネットで調査した。
「両方の鼻をいっしょにかむことが間違った方法だと知っているか」という設問に、31.5%の母親が「知らなかった」と回答した。
 
母親の4人中3人は「自身の親から鼻のかみ方を教わった」としており、同社広告宣伝部では「まずは母親が正しい鼻のかみ方を知ってほしい」と話す。
風邪や花粉症で鼻をかむ機会が多いときや肌荒れが気になる人は、保湿成分を含み肌への摩擦を減らした
タイプのティツシュがおすすめという。

花粉が多量に飛ぶ時期から薬を始めても効きにくい。
花粉症による鼻水を抑えるには、花粉の飛び始めの時期に早めに病院を受診し、自分に合った飲み薬や点鼻薬などの処方を受けたい。   

参考・一部改変引用
朝日新聞・朝刊 2018.1.20