がんは全体で6割以上、早期であれば9割以上が治るが、これに対し、花粉症は一度発症すると完治はまれで、長く付き合っていかなければならないやっかいな病気だ。
地球温暖化の影響で、長期的には飛散する花粉の量も増加が予想されている。
花粉症の原因の約7割がスギ花粉によるものといわれる。
日本にはスギ林が多いためで、その面積は全国の森林の18%を占めている。
なおスギは日本特有の樹木だ。
世界でもスギ花粉症が問題となっているのは日本くらいといえる。
ただし、気候が寒冷な北海道ではスギ花粉の飛散は少ないほか、沖縄にはスギがほとんどないから、それらの地域で花粉症に悩む人はごくわずかだ。
スギの植林が進んだ関東・東海地方にスギ花粉症の患者が多いが、関西ではスギとヒノキ科の植林面積がほぼ等しいため、ヒノキ花粉も問題となる。
地球温暖化の影響で、長期的には飛散する花粉の量も増加が予想されている。
花粉症の原因の約7割がスギ花粉によるものといわれる。
日本にはスギ林が多いためで、その面積は全国の森林の18%を占めている。
なおスギは日本特有の樹木だ。
世界でもスギ花粉症が問題となっているのは日本くらいといえる。
ただし、気候が寒冷な北海道ではスギ花粉の飛散は少ないほか、沖縄にはスギがほとんどないから、それらの地域で花粉症に悩む人はごくわずかだ。
スギの植林が進んだ関東・東海地方にスギ花粉症の患者が多いが、関西ではスギとヒノキ科の植林面積がほぼ等しいため、ヒノキ花粉も問題となる。
花粉症に悩む方に朗報がある。
こうしたアレルギー症状をもつ人では、膵臓がん、大腸がん、脳腫瘍などの発症リスクが低下するという調査結果が出ている。
理由は十分には解明されていないが、アレルギー症状を持つ人はがんに対する「免疫監視機構」が強化されている可能性がある。
こうしたアレルギー症状をもつ人では、膵臓がん、大腸がん、脳腫瘍などの発症リスクが低下するという調査結果が出ている。
理由は十分には解明されていないが、アレルギー症状を持つ人はがんに対する「免疫監視機構」が強化されている可能性がある。
私たちの体内では、年齢とともに遺伝子に傷が積み重なり、毎日たくさんのがん細胞が発生している。
しかし、免疫細胞が常にがん細胞を監視し、水際で殺してくれている。
ただ、がん細胞はもともと自分の細胞だから、免疫が異物と認識できない場合がある。
免疫の監視を突破して増殖し、塊をつくったものが検査で分かるような「がん病巣」だ。
しかし、免疫細胞が常にがん細胞を監視し、水際で殺してくれている。
ただ、がん細胞はもともと自分の細胞だから、免疫が異物と認識できない場合がある。
免疫の監視を突破して増殖し、塊をつくったものが検査で分かるような「がん病巣」だ。
遺伝子の経年劣化と、免疫力の衰えが高齢者にがんが多い理由だが、花粉症患者の過敏な免疫はがん細胞にも敏感に反応する結果、殺傷力がアップしているのかもしれない。
もっともぼうこうがんや前立腺がんは花粉症の人にかえって多いというデータもあるから、過信は禁物だ。
もっともぼうこうがんや前立腺がんは花粉症の人にかえって多いというデータもあるから、過信は禁物だ。
執筆; 東京大学病院准教授 中川恵一先生