コーヒーと健康

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コーヒー1日2杯 流産の危険2倍  米健康医療団体チーム

1日に2杯以上コーヒーを飲む妊婦は飲まない人と比べ、流産の危険が2倍になる-。そんな調査結果が21日、米国最大の会員制健康医療団体「カイザー・パーマネント」(カリフォルニア州オークランド)の研究チームによって明らかになった。

産婦人科ジャーナルに掲載された論文によると、研究チームは1996年10月から98年10月にかけ、同州サンフランシスコの1063人の妊婦を調査。

その結果、1日にコーヒー2杯分に相当する200ミリグラムのカフェインを摂取した妊婦はカフェインを取らない妊婦と比べ、流産する割合が2倍に高まった。

コーヒーだけでなく紅茶などを通じ、カフェインを摂取した妊婦も流産の危険が高かったことから、研究チームはカフェインが原因物質と結論付けた。

カフェイン摂取は胎盤の血流減少などを引き起こし、これらが胎児に悪影響を与える可能性があるという。  (ワシントン=共同)
日経新聞・夕刊 H20.1.22
版権 日経新聞


未熟児を産む可能性も高くなるようです。
カフェインが胎児の成長に与える悪影響が改めて指摘されました。
1日にカフェイン300ミリグラム、つまりコーヒー4杯分に相当する量を摂取している人は、それより少ない量、つまりコーヒー1杯、紅茶なら4杯、コーラなら3缶を摂取している人の2倍の確率で、流産に至っていたことも分かっています。

小さな新生児を産んだ母親は、一日に205ミリグラム以上のカフェインを摂取していたという報告もあります。

同研究では、新生児が男児だった場合は、カフェインの影響は女児の場合のおよそ3倍にもなったことが明らかになり、カフェインの影響に男女差があることを示した、初めての研究結果となりました。

カフェインはインスタントよりも、ろ過したものやドリップ・コーヒーなどに多く含まれ、高血圧や心臓の動悸、落ち着きがなくなる、不眠などの副作用はよく知られたところです。


一方、コーヒーには効用も認められています。
http://www.naoru.com/caffee.htm

◎善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やす。・・・動脈硬化になりにくくなる。
◎脂肪分解作用がある(石川俊次・慶応義塾大学客員教授
◎自律神経の働きを高めて肥満を防ぐ。
◎乳児死亡や流産・・・コーヒーの多飲で流産などの恐れがあるという報告
◎交感神経の働くが活発になるので、血圧・脈拍が上がりやすい。
◎心臓の拍動を刺激する。
 脈拍数が少ない(60以下)の者のは、有益な薬物となり、
 脈拍数が多い(90以上)の者には、有害な薬物となる。
カリウムが多いので、高カリウム血症や腎不全の人には不適。
◎コーヒーの飲み過ぎと[胃潰瘍][胸やけ]には、因果関係が無かった。
 (英国のコーヒー科学情報センター)

眠気を防ぐ
脳は頭蓋骨の中で脳脊髄液の中に浮かんだ状態になっている。動物を眠らさないでおこうと脳脊髄液中にプロスタグランジンD2が増えてくる。
睡眠物質であるプロスタグランジンD2が増えたという情報は、アデノシン神経系を介して脳の奥に伝達される。そして視床下部の眠りを引き起こす部位が働き、眠くなる。
ところが、コーヒーの主成分であるカフェインはアデノシン神経系の働きをブロックし、脳が疲労して睡眠物質がたまってきたという情報の伝達を妨害する。そのため睡眠不足だという情報が脳に伝わりにくくなり、眠気が起きなくなる。

自殺を予防?
コーヒーを1日に2~3回飲んでいる女性は全く飲まない女性と比べて自殺率が約1/3だった。と米ハーバード大医学部の河内一郎博士らが米医学誌(11日発行)に発表した。カフェインの精神高揚作用が関係しているとみている。
1980年に、34~59歳の心身共に健康な看護婦約86700人を選び、約10年間、追跡した。その結果、
・飲まない人(約19400人)の自殺者は21人、
・飲む人(約67300人)は35人だった。
全く飲まない人の自殺率を1とした場合、1日平均2~3杯飲む人の自殺率は0.35と最も低かった。
同4杯以上飲む人は0.42・同1杯以下の人は0.76だった。
飲む量が多いと自殺率はやや高くなるが、これらの人はストレスやアルコール摂取量も多く、カフェインのプラス効果を相殺してしまうとみている。
カフェインは大脳皮質に作用して中枢神経を興奮させることが知られている。

九州大学の調査
毎日コーヒーを飲むと糖尿病の予防に効果があることが、九州大学の研究グループが実施した大規模調査で明らかになった。研究成果は英国の糖尿病専門誌に掲載。
普段からコーヒーを飲む人は飲まない人に比べて、糖尿病やその一歩手前の「境界型」になるリスクが1~4割低下する。
1997年~2002年、福岡県と熊本県で退官する自衛官の健診にあわせて調査に協力してもらった。糖尿病を判定する血液検査結果と、コーヒーを飲む頻度について約3200人のデーターを解析した。
糖尿病が発症する「相対危険度」はコーヒーを飲まない人を[1]とすると、1日に1~2杯飲む人は[0.6]となった。3~4杯では[0.7]、5杯以上飲む人は[0.8]だった。
糖尿病の境界型になる場合の危険度はコーヒー1~2杯で[0.8]、3杯以上は[0.6]となった。

肝臓ガン
●東北大チーム
コーヒーを1日に1杯以上飲む人が肝臓ガンになる危険性は全く飲まない人の・・・・・6割程度。東北大の辻一郎教授(公衆衛生学)らが約61000人の追跡調査で確認。2005年1/22の日本疫学会で発表。
辻教授によると、コーヒーに含まれるどんな物質が作用するかはよく分かっていないが、肝臓への発症リスクを低下させる可能性があるほか、動物実験では成分のクロロゲン酸が肝臓ガンの発生を抑制したという報告もある。
1984~97年に、40歳以上の男女7~9年間追跡調査。
約61000人のうち、調査期間中に新たにガンになったのは117人だった。
年齢や性別などの要因を考慮して解析した結果、全く飲まない人の危険度を[1]とした場合、1日平均1杯以上飲む人は[0.58]、1杯未満の人は[0.71]だっった。
厚生労働省研究班
厚生労働省の研究班(主任研究者・津金昌一国立がんセンター予防研究部長)がコーヒーと肝臓ガンの関係をまとめ、2005年2/17、米医学誌で発表した。
約9万人を対象にした大規模疫学調査
1日に5杯以上飲む人はほとんど飲まない人の1/4に発症率が低下するという結果。調査対象は40~69歳の男女約9万人を約10年間追跡調査し分析した。
ほとんど飲まない人の発症率・・・・1.0
毎日1~2杯飲む人の発症率・・・・0.52
毎日3~4杯飲む人の発症率・・・・0.48
毎日5杯以上飲む人の発症率・・・0.24                 になった。

全日本コーヒー協会
http://coffee.ajca.or.jp/publication/bunshu_back03.html
報告相次ぐコーヒー派のがんリスク低下
http://waga.nikkei.co.jp/comfort/life.aspx?i=20071018g3000g3
本当は怖い腰痛
http://www.asahi.co.jp/hospital/shinsatsu/040504.html
コーヒーに含まれるカフェインもまたアルコールと同じように膵液の分泌を促す。

コーヒー好きの男性 「膵臓がん」になりにくい!?
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/071006/trd0710060845000-n1.htm