片頭痛の新治療開始

岡山大学病院の赤木禎治准教授らは心臓の小さな穴をカテーテルでふさぐことで、片頭痛の症状を改善する治療を始めた。
従来の薬物治療では効果がなかった患者が対象。
保険は適用されないため、費用は約130万円かかる。
 
国内の片頭痛患者は840万人とされる。
発症の詳しいメカニズムは分かっていないが、患者のほぼ半数で心臓に「卵円孔」と呼ぶ2〜3ミリの穴が見つかっている。
肝臓でできたセロトニンという物質が穴を通って脳の動脈に入ることが頭痛の原因とみられている。
 
もともとは脳梗塞再発を防ぐための治療法だった。
2013〜14年、頭痛がある脳梗塞患者19人に実施したところ、18人は頭痛が消えたり、症状が改善したりした。
このため、卵円孔が見つかった片頭痛患者に実施することにした。

出典
日経新聞・朝刊 2015.6.10