風疹流行、進まぬ感染防止

風疹流行、進まぬ感染防止 無料の抗体検査、5%どまり 自覚せず拡散、専門家ら警鐘

流行が続いている風疹の感染を防ぐ手立てが思うように進んでいない。妊婦が感染すると赤ちゃんに目や耳の障害、心臓の病気が出るおそれがあることから、厚生労働省は患者の多い40~50代男性が無料で抗体検査とワクチン接種を受けられるようにした。だが、検査を受けたのは今年度の対象者の5%にとどまる

 

感染症は被害者になると同時に加害者にもなり得る。風疹ワクチンを企業の社会的責任として社員に接種させてほしい」

 

某日、東京都内で厚労省が企業の担当者向けに風疹対策セミナーを開いた。

厚労省の担当者や感染症の専門家が、風疹の免疫があるかを調べる抗体検査を企業健診

で受けられるようにしてほしいと呼びかけた。

 

風疹患者が昨夏から増えている。

昨年の患者数は2946人と前年の30倍以上で、今年もすでに2千人を超えて9月8日までで2176人に上る。

 

患者の中心は40~50代の男性だ。

現在は定期接種として男女とも1歳と小学校入学前の2度、各医療機関で個別に接種を受けるが、40歳以上の男性は定期接種を受ける機会が1度もなかったからだ。

 

コメント;

どのような経緯でこうなったかを厚労省は説明すべきです。

こういったことこそ、国民は問い質(ただ)す術(すべ)がないわけですから国会で質問して欲しいものです。

(医師出身の野党議員は何をやってんでしょうか)

愛知トリエンナーレの件も、提出書類の不備を理由に国の助成金取り消しが行われようとしています。

一度認可されたわけですから、国の審査の不備についても説明責任があります。

与党は当然こういった質問を国会でするはずがありません。

野党が行うべきことは、与党の揚げ足取りではなく、国民が誰しも思っている不満や疑問を吸い上げることのはずです。

 

厚労省は4月から3年間、40~57歳の男性が無料で抗体検査を受け、抗体がなければワクチンを接種できるようにした。

 

対象者には順次クーポン券が市町村を通じて自宅に送られ、医療機関で検査を受けられる。今年度は特に患者が多い40~47歳の男性約646万人にクーポン券を送付。

厚労省は今年度中に約330万人の抗体検査と、約70万人のワクチン接種を目指す。

だが、6月までに検査を受けたのは約33万9千人、接種は約5万4千人にとどまる。

 

コメント;

男女を問わず接種していれば、このような事態にはならなかったわけです。

厚労省の対策ミスで、どれだけの国家予算が無駄に浪費されることになったのか、そしてその当時に予防接種を立案した責任者は今後も永久に名前も公表されず、かつ責任を問われることはありません。

ゆとり教育」の旗振りを行った当時の文科省事務次官は、今も普通に教育問題のコメンテーターとしてTVに出てくる厚顔無恥ぶりです。

天下り斡旋を取り仕切っていた当時の文科省事務次官も、今や週刊誌の人生相談や全国講演で「引っ張りだこ」です。

 

手続きをとれば企業でも抗体検査やワクチン接種が受けられるが、導入している企業は少ない。

そんな中、オムロンは今年度から社員の健康診断で抗体検査を受けられるようにした。

クーポン券配布の対象でない年齢の社員も無料で検査を受けられ、陰性なら医療機関での

ワクチン接種代を1万円を上限に補助する。

 

担当者は「社内や取引先など多くの人と接する。従業員や家族、取引先を含めすべての人に感染させないことが社会的責任と考えた」と話す。

 

風疹はくしゃみやせきなどのしぶきでうつる。

妊婦が感染すると、赤ちゃんに心臓の病気や難聴、目の障害を起こす先天性風疹症候群

(CRS)になるおそれがある。

2012~13年の流行時にはCRSの赤ちゃんが45人生まれ、うち11人が亡くなった。

今回の流行でも3人報告されている。

このうち、職場で感染した可能性がある人もいたという。

 

風疹は症状が出る1週間ほど前から、周りの人にうつす可能性がある。

症状がでないこともあり、知らない間に感染を広げてしまうおそれがある。

一人ひとりが自分のこととして考えて抗体検査とワクチン接種を受けたい。

 

参考・引用一部改変

朝日新聞・夕刊 2019.9.18

 

関連サイト

風疹 新たな定期接種の対象(40~57歳の男性)

https://wordpress.com/post/aobazuku.wordpress.com/606