ボランティア

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「水上を走る謎のバシリスク
出典 週刊文春 2008.5.22
版権 文芸春秋社


予防栄養学研究者の家森幸男先生の新聞に連載してみえるエッセイの紹介です。
家森先生は今までも何回も紹介してきました。
高血圧研究の権威ですが、ご本人はこのような肩書きが気に入ってみえるようです。

ボランティアあってこそ

最近では、お恥ずかしながら私の短文が問題集などに使われることがある。
引用されたのは、生活習慣病のリスクが高くなった世界中の方々に、日本食の長寿の
栄養源、大豆や魚の栄養素をパンに入れて食べていただく臨床栄養研究の結果報告
などだ。

医学の研究過程では、動物実験で効果があったことがヒトで有効かどうか、さらに
遺伝素因の違う人にも有効かを、ボランティアの協力によって一度は確かめる必要がある。
江戸時代の外科医、華岡青洲が麻酔薬を開発したときの母と妻の協力は医学への献身の例
として有名だ。

2001年にスコットランドで栄養調査を行った。
イギリスの代表的なメニューはファストフードの原型である油で揚げた魚とポテト
(フィッシュアンドチップス)であった。
大豆のイソフラボン蛋白質と魚のDHAを、日本人が常食するくらいの量だけパンに
入れて5週間摂(と)ってもらった。
 
問題は、普通のパンを食べるグループも必要なこと。
同じ食べるなら良い方をと願うのは人情だ。
どれが当たるかわからない、いつやめてもよい、という条件で現地の方
々にお願いした。
これだと日本では了解を得にくいことが多い。
ところが参加者は、たとえ効果のない普通のパンでもよいと言って下さった 。
結果の発表は町の公会堂で行われた。
普通のパンを食べて何の効果もないと分かった人の反応が不安だった。
 
報告終了後、最初に手をあげた男性が言った。
「自分が食べたのは普通のパンだとわかったが、大豆や魚入りのパンを食べた人のリスク
が明らかに下がったことを知ってうれしい」と。
こうしたボランティアがあってこそ健康への道は開かれる。

朝日新聞・夕刊 2008.531
版権 朝日新聞社

<コメント>
ボランティア精神はまだ日本に根付いているとはいえません。
しかし最近になって国内のボランティア活動が活発化してきました。
団塊世代の大量退職を迎えて、今後これらの活動が活発化するものと思われます。
http://volunteer.yahoo.co.jp/
ふりかえって自分はどうかと考えてみると、ボランティア精神のかけらもありません。
患者さんの中にはいろいろなボランティア活動をやってみえる方がみえて感心します。

ここでボランティアについて考えてみます。
ボランティア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2
ボランティア(英:volunteer)とは、古典的な定義に基づくならば自発性、無償性、
利他性に基づく活動、またはそれに携わる人のことである。

ボランティアの動機
個人がボランティア活動に参加する動機には幾つかの解釈が存在する。
代表的な理論を以下に示す。

利他主義
最も古典的なボランティアのとらえ方で、他者の為に奉仕するのがボランティアである
という解釈。
欧米諸国はキリスト教を思想的背景として持っているので、宗教的な理由でボランティア
を行う者は多い。
一般交換理論
ボランティア活動は直接的な利益はもたらさないが、最終的には巡り巡って自分にも利益
が戻ってくるとの立場からボランティアを行うという解釈。
投資理論
ボランティア活動を自分への投資と考えて行動する人々に注目した解釈。
消費理論
ボランティア活動も、その他の余暇活動と同じように消費されるものであるという解釈。


<自遊時間>
私はけちです。
つまり吝嗇(りんしょく)です。
よく言えば節約家、倹約家、合理主義者です。
外食でうどんやそばを食べる時も天ぷらの載ったものや「なんとか御前」といった
手の込んだものは注文しません。
家族で食べに行っても一番早く来て一番早く食べ終わるものを注文するので、
食べ終わった後が手持ち無沙汰です。
子供達はデザートまで注文するので近所で食べる時は、一人先に歩いて帰るので
家族の顰蹙を買います。
香川県出身の方に聞いたら、「讃岐うどんはトッピングなしで食べるのが通。私なんかは
3軒うどんのハシゴをしたこともある」との返事。
うどんのハシゴはさすがに御免蒙りたいと思います。

昨日自動車の話を少しとりあげました。
実は、私はそのメーカーの車も持っていますが、購入して15年になります。
ちゃんと走るからでもあるのですが、余り乗らないことも理由の一つです。
良いものを長く使う??
同じモデルは今や殆ど見かけなくなったので却って新鮮ですし、絶滅危惧種
所有しているような屈折した優越感も味わえます。

若い頃と違って自動車に価値を見出せなくなったこともあるのですが、自分では
合理主義者(実はただのケチ)と思っているのです。

ボディーの頑丈なことはこの上ないのですが、びっくりするような故障もあります。
そのことについてはまた機会を改めて。

結局は国産車の方が優秀ということになるかもしれませんが、(古くて)周りで
あまり見かけないというのが、今となっては何よりいいのです。

読んでいただいて有難うございます。
コメントお待ちしています。


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