マスクの効果って?

きょうの時点ではどうなったかは知りませんが、神戸で新型インフルエンザ患者
が一般医療機関で見つかった場合、感染予防対策が行われていない医療機関では
休診勧告が出るということがありました。
多分、現時点でも同じと思います。

当院でも関節痛と高熱を訴えられる患者さんは今でも毎日のように来院されます。
簡易検査でA型が検出された場合に、PCR法をごのように依頼すればよいのか。
それさえも医師会で徹底されていない状態です。

そんな中で最低限マスク着用は必要だろうということで、開業して随分になります
が初めてマスクを着用しました。
どうにかやっと手に入れたマスクです。

やってみると本当に息苦しいものです。
慣れないせいかも知れませんが、診察室でじっとしていても苦しいわけですから、
歩行したり階段昇降している人はどれだけ苦しいかと思ってしまいます

マスクの効果は一体どれだけあるのでしょうか。

医学生時代に、細菌学の教授に「マスクはウイルスに対して無力である」と教わり
ました。
その時代と比較して現在ではマスクの性能は、はるかに向上しています。

ただ一ついえるのは、最近までの経験です。
当院でいつもマスクをしている看護師は結構インフルエンザにかかります。
一方、マスクをしていなかった丸腰の私は、患者さんとの接触の最前線にもかかわらず、
ほとんどインフルエンザにはかかりませんでした。
一度もかかったことがなかったともいえます。

さて、きょうはこのわけのわからないマスクの話題です。

新型インフル マスク過信禁物 症状ない人には予防効果なし
新型インフルエンザの患者が各地で報告される中、県内の薬局・薬店でも全国同様、
マスクが売り切れる店舗が続出している。
「予防のため」と買っていく客が多いが、県は「症状の出ていない人がマスクを
着けても意味がない。
感染の疑いがある人に行き渡るようにしてほしい」と冷静な対応を呼び掛けている。
 
(中略)

インフルエンザの疑いがある人が病院などに向かう場合、飛沫(ひまつ)感染を防
ぐためマスクを着用する必要があるが「症状が出ていない人が予防のために着ける
のは意味がない」と説明。
「かぜの症状があるなど、マスクが必要な人に行き渡らないのは本末転倒だ」と
懸念を示す。
 
症状があってもマスクがない場合は、ハンカチを口に当てたり、ペーパータオルを
折りたたんで作った簡易マスクでもマスク同様の効果が得られるという。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-144952-storytopic-183.html
出典 琉球新報 2009.5.24
版権 琉球新報社


#インフルエンザ予防におけるマスク着用の意義に関する諸問題
http://homepage3.nifty.com/sank/jyouhou/BIRDFLU/2006/mask.pdf
■一般人がインフルエンザ感染予防用として用いることには、各種の論議がある。
以下の留意事項が現実生活で完全に実行することが前提となるが、実際的には
不可能と考えられることから、米国では一般市民がインフルエンザ予防のため
のマスク着用に関しては否定的である。
■マスク着用時間内だけ、呼吸器にウイルスが侵入することを防止することは
可能と考えられるが、接触感染、空気感染を完全に防ぐことは不可能である。
十分な手洗い、そしてマスク着脱の際、表面に付着している可能性ある
ウイルスに汚染しないように注意、そして十分な洗顔、洗髪等と併用して、
初めて効果が発揮されると考えられる。
パンデミックに際してマスクが効果を持つという根拠はない。
マスクを着用する効果を信じて、パンデミックの期間、家庭に留まらず外出
する市民が増えることが懸念される。
インフルエンザの感染経路は次の3通りである。
・手を介して感染(接触感染):患者がクシャミをした際、口を手で被って、
その手でドアのノブを触る。そこを他人が触れる。
・ウイルスを含んだ飛沫物による感染(飛沫感染):患者がクシャミや咳を
直接空間に向かってした場合、ウイルスを含んだ大きな粒子が周辺に飛び散る。
・微小粒子による感染(飛沫核による感染、空気感染):長時間空中に漂い
続ける微小粒子による感染。
これらの3感染経路のどの部分をブロックしたなら、最も効果があるかは誰も
分かっていない。
■インフルエンザウイルスは患者のくしゃみ、咳によって気道分泌物に小粒子
に含まれて周囲に飛散する。
この小粒子(ウイルスではなく)の数については1回のくしゃみで約200
万個、咳で約10万個といわれている。
その際、比較的大きい粒子は患者からおよそ1~1.5メートルの距離で
あれば、直接に周囲の人の呼吸器に侵入してウイルスの感染が起こる
飛沫感染)。
感染の多くは、この飛沫感染によると考えられているが、飛沫核感染
(ごく細かい粒子が長い間空気中に浮遊するため、患者と同じ空間にいる
人がウイルスを吸入することによって起こる感染。
感染の拡大に大いに寄与する。)、接触感染(環境表面に付着したウイルス
への接触などによる感染)による感染も成立すると考えられている。
■インフルエンザやカゼウィルスによる感染形態には①飛沫感染と②飛沫核
感染がある。
飛沫感染は感染者の口から直接的に飛び散るウィルスによって感染するもの
で、飛沫核感染はいったん飛び散って器物や着衣などに付着した微細な粒子
が乾燥し、空中でただよっているものが吸い込まれて感染するものをいう。
<参考>
インフルエンザウイルスの感染様式
接触感染:ウイルスを含む飛沫物の付着した物に触れる手を介して感染
飛沫感染:ウイルスを含む飛沫物を吸い込んで感染
飛沫核感染(空気感染):空中を漂うウイルスを含んだ飛沫核を吸い込んで
感染


#英紙が報道「マスクは効果乏しい」
2009年4月28日付英紙は英健康保護局の専門家の話として、マスクを
着用しても感染を防ぐ効果は乏しく、大量の使用済みマスクがかえって被害
の拡大を招く恐れがあると報じた。
専門家は「マスクはぬれるとウイルスが侵入しやすくなるので、1日に2度
は交換する必要がある」と指摘。
その上で「(ウイルス)感染の疑いがあるマスクの大量処分は、重大な公衆
衛生上の危険を招く恐れがある」と警告し、マスクよりも「治療薬にお金を
使うべきだ」とした。

日本では、日常の予防策として厚労相がマスクや手洗いなどを求めているが、
英保健相は「マスク着用を支持する科学的根拠はないが、感染者に接する
介護員らのために、マスクの備蓄増強を急いでいる」と消極的な発言をして
いる。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2009/04/29/05.html

#米国医学研究所によるインフルエンザに対するマスクの意義
パンデミック・インフルエンザ発生の際にマスクが意義があるかどうかは
不明であると米国医学研究所は発表した。

(中略)
 
連邦保健当局は医学研究所に、パンデミック・インフルエンザが発生した
場合、再使用が安全に行えるマスクがあるかどうか質問した。マスクの供給
量の問題からである。
 
しかしながら問題はマスクが本当にインフルエンザを防止するかどうかで
あると、研究所の委員会では疑問を呈した。
それに関しては政府は質問していない。
委員会の科学者達はそれを緊急に研究すべきであると判断している。
 
マスクがインフルエンザに効果を持つか否かについては、十分参考になる
資料はないと委員会では言っている。
 
この見解は極めて重要となる。
なぜならば、パンデミックに関する専門家の中には、マスク着用が効果
あると人々が信じたならば、多くの人々はパンデミック に際し、家庭に
留まることなしに、マスクを着用して町中に出かけたり、発病者に接近する
危険性があると危惧している人も多いからだ。
 
こうした理由で委員会の報告では、マスクによる感染防止は最後の手段と
考えられる、と結論している。
 
委員会では、使うなとは言わないが、本当に有効であると期待はすべきで
ない、と言っている。
 
この決定に、現在パンデミック・インフルエンザのための予防用品を備蓄
している保健福祉省では、何もコメントは出していない。
 
(中略)

これらの3感染経路のどの部分をブロックしたなら、最も効果があるかは誰
も分かっていない。
 
外科用マスクは大きな粒子をブロックするように作られているが、空気感染
を起こすような微小粒子はブロックしない。
 
N95マスクは微小粒子をブロックするように作られているが、インフル
エンザ・ウイルスに対する効果は不明である。
また正しい装着方法が要求され、さらにサイズも限定されていて、小児には
不適である。
長期間着用した場合、呼吸は困難となる。
http://nxc.jp/tarunai/index.php?action=pages_view_main&page_id=74

イメージ 1

出典 朝日新聞・夕刊 2009.5.26
版権 朝日新聞社


イメージ 2

マンハッタン  夕暮れ時
http://page3.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/c210325037

<自遊時間>
H社、T社のハイブリッドカーが飛ぶように売れています。
あたかも社会現象のようです。
我が家には数台の車がありますが、その内の2台は13年以上乗っています。
売店に言ってちょっと聞いたら、エコカー減税とは別に、この「13年以上」
乗っている車を乗り換えるとさらに安くなるということでした。

減税も財源がつきたらその時点で終了ということです。

我が家ではすべての車をディーラーではなく、信頼出来る町工場で点検・整備や
修理を頼んでいます。

さて、その2台の古い車のうちの1台のエアコンのエバポレーターが壊れて
修理に出しました。

その際にいつもの担当の方に聞いたら、よほど乗り回さないとハイブリッドも
元が取れないということでした。
バッテリーにも寿命があり、途中で取り替えなければいけない場合もあると言わ
れました。

ただし、ブレーキが電気制動のためにびっくりするほど長持ちするとの話も聞け
ました。

ブレーキパッドが長持ちしても高価なバッテリー交換が必要になったら・・・。
(これは「初代」の話です。「新型」はそんなことはないと思いますので念のため)

高まった購買意欲も少し褪めてしまいました。