運動後の食事

運動をした後の食事はおいしく感じるます。
運動後の食事は、どんな点に気をつければいいのでしょうか。

以下新聞記事から引用

ホルモンが食欲調節

■肥満予防には、運動習慣や食習慣の改善などが必要だといわれる。
しかし、肥満の人や太り気味の人が運動をしたとき、その刺激による食欲がエネルギー摂取量にどう作用し、どんな影響を与えるのかというメカニズムは、まだ明らかになっていない。

■最近、食欲を抑える作用をもつ「グルカゴン様ペプチド」(GLP―1)など「消化管ホルモン」が注目されている。
視床下部の一部や脳幹に届くことで、その作用によって、食事をとる量を調節できると考えられる。

大阪市立大医学部の藤本繁夫教授(運動生体医学)は「肥満の人が適度な運動をした後に食事を取るとGLP―1などの消化管ホルモンが増え、その分、食事摂取量が抑えられる」と話す。

■藤本教授は、肥満だが目立った病気のない22歳前後の男性7人を調査。朝食を食べて1時間ほどジム用の自転車をこいだ後、1時間置いて、即席めんを少しずつ満腹になるまで食べてもらい、食べられた総重量と消化管ホルモンを量った。
結果は、運動によって、GLP―1が増えた人ほど食事の摂取量が抑えられたという。

■ある休日の夕方、私は同僚とテニスを楽しんだ。
おなかのでっぱりが気になったが、「運動したのだから食べないと」と考え、同僚と夜9時半から好物の焼き肉を食べた。
久しぶりに運動したという満足感もあり、ビールなど酒量がかさみ、翌朝二日酔いに。体重計に乗っても数値は減っていなかった。
やはり、まずかったか。管理栄養士の佐野喜子さんに尋ねた。

■佐野さんは「まず考えるべきなのは運動をする目的です。レクリエーションが主体なら会食も目的の一部なので、ほどほどに楽しんでください。しかし、内臓脂肪を減らすことが目的なら、運動後に『何を』『どのように』食べるか考える必要があります」と警告した。

■まず、運動後でも普段より多く食べる必要は全くない、とのこと。
「脂肪を減らす目標がある以上、てんぷらや、とんかつなどの『あぶら』を取るのもよくない」と佐野さん。

■食べる時間も重要だ。運動を終えた後で夜遅く、寝る間際に食べるのが一番よくないのだという。

■体内時計を調整する細胞内にある「BMAL1」と呼ばれるたんぱく質が脂肪を蓄積する指図をしているという研究(日本大薬学部の榛葉〈しんば〉繁紀准教授)がある。BMAL1は夜10時以降に増加するという。

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■佐野さんは「肥満防止なら、夜に運動したとしても、寝る2時間前には食事を終えるようにしたほうがいい」とアドバイスする。
今度運動するときは、なるべく早めの時間に始めて、量や質をよく考えて食べるようにしよう。


運動で消費するエネルギー量などは、厚生労働省の「健康づくりのための運動指針」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/undou01/pdf/data.pdf)が参考になります。

<参考および引用サイト>
出典 朝日新聞・朝刊 2009.11.7
版権 朝日新聞社

<関連サイト>
食事は運動の前か後か?
http://www.billy-blanks.net/contents/diet/sample02_01.html

スポーツをした後の食事
http://www.hokuei.or.jp/kininaru/sports/sports.htm





読んでいただいて有難うございます。
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