喫煙率が減少しています

にわかに「たばこ増税案」が浮上してきました。
新政権が手っ取り早い格好な税源と見て、「環境税」とセットで成立を図ろうとしています。
「健康増進」「環境保護」などの一見格好いい大義名分を掲げていますが、どうみても本音は「税収効果」です。
一方、JT、たばこ小売業者、そして、たばこ耕作者にとっては死活問題というわけです。
国民の健康に喫煙は死活問題であるという視点は欠けています。
政府、たばこ関係者、国民の3者のwinn,winn,winnが見つかるといいのですが。
つまり、たばこによる税収が増えて、たばこ販売者の実収入が増えて、喫煙率が下がるという落としどころです。

ちなみにJTなどが駆け込んだ先の自民党は早速、「たばこ特別委員会」をつくって「増税には反対」のスタンスでいくようです。

さて、きょうは男性の喫煙率が下がっているというお話です。


##男性、喫煙率最低の36% 肥満は5年ぶり減、厚労省調査
#吸わず太らず 男性健康に
たばこをやめて、ダイエットも――。
厚生労働省が9日発表した2008年の「国民健康・栄養調査」で、人々の健康志向がくっきり浮かび上がった。
成人の喫煙率は21.8%と健康増進法が施行された6年前より約6ポイント低下。
たばこ増税論議の影響などもあり、“たばこ離れ”は進みそう。ここ数年進み続けていた男性の肥満傾向にも改善の兆しがみられた。
 
喫煙率を性別で見ると、男性は36.8%で前年より2.6ポイント低下した。
03年との比較では10ポイント低下し、調査を開始した1986年以降で最も低くなった。
1日に1箱超(21本以上)吸う人は4人に1人。
同省は「職場で分煙が進んだりオフィス街での路上喫煙が禁止され、男性の喫煙場所が少なくなってきた」としている。

一方、メタボリック症候群対策などを意識してか、肥満の割合にも変化が表れた。
身長と体重から算出される指数で「肥満」と判断される割合は男性で28.6%と前年(30.4%)を下回った。
男性の肥満は03年以降増え続けていたが、5年ぶりに減少に転じた。

出典 日経新聞・朝刊 2009.11.10
版権 日経新聞


日本の喫煙率
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男女別に見た世界の喫煙率
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年齢段階別に喫煙率の年次推移(日本女性)
イメージ 3



以上の3つの図は
禁煙支援マニュアル
http://www.nosmoking.jp/preparation/base.html
より引用)



WHO地域別喫煙率
http://www.health-net.or.jp/tobacco/oversea/ov890000.html
イメージ 4

成人喫煙率は、先進国では男女の差が小さく、途上国では男性で高く女性で低いため男女差が大きいという違いがあります。日本など西太平洋地域は特に男女の差が大きいのが特徴ですが、最近若い女性の喫煙率の上昇が問題になっています。




読んでいただいて有難うございます。
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