花粉症のラジオ波治療

インフルエンザがまだまだ流行している中、例年花粉症で悩んでみえる方が来院されるようになりました。
特に昨日は「今朝からどうやらおかしい」と訴えられる患者さんが二人飛び込んでみえました。


この春の花粉飛散量は、昨年の2倍から10倍とも予測されています。
飛散量が多い年は、初めて発症する人も多く、すでに発症している人は例年以上に悪化する可能性もあります。

すでに症状が出ている人も多いのではないでしょうか。
かくいう私も今朝から感じ始めています。

最近のマスコミではラジオ波治療を積極的に報道しています。
先日もNHKの朝のTV番組で耳鼻科専門医が「一般的にはウエルダンですが当院ではミディアムレアで焼いています。どっちも効果は同じというデータがあります。」と話していました。

この「ラジオ波治療」。
内科医の私も少し気がそそられます。
TVを観ていた女房は「匂いがわからなくなることはないのかしら」と言っています。
そこでちょっと調べてみました。


治療は2分程度ラジオ波治療

毎年症状がひどい人や薬を控えたい人の選択肢としてのラジオ波治療。
腫れた鼻粘膜を収縮させる治療で、内服・点鼻治療やレーザー治療で鼻閉が改善しないアレルギー性鼻炎や肥厚性鼻炎に有効だということです。

治療前に麻酔薬のついたガーゼを鼻の中に挿入し、麻酔の効いた後にラジオ波で焼灼します。
治療そのものは2分程度。

鼻が詰まった状態でも治療でき、個人差はありますが6歳位から可能。
保険適用で片鼻3000円前後。

結構特と特々感がありますが、粘膜に障害を与えるわけですから副作用がないか、そのあたりが少し不安です。



余談になりますが、年に1回注射すればイッパツで花粉症の症状がなくなるという話を聞いた方も多いのではないでしょうか。
この注射は絶対ダメです。
「花粉症対策の予防注射」 と称している医療機関もあるようですが「ケナコルト」トイウステロイドホルモンの注射です。
生理不順、注射後の皮膚の陥没、糖尿病や血圧上昇など、さまざまな副作用がおきる場合があります。
日本耳鼻咽喉科学会でも行わないよう警告しています。