救急車到着までが大事

救急車到着までが大事 救命講習受け、とっさの行動に自信

心臓マッサージに人工呼吸、AED(自動体外式除細動器)の使用。
基本的な救命の用語は知っていても、実際に必要な状況に遭遇した時に迷わず行動することは難しい。
   
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救急車が到着するまで約8分、何もしなければほとんどの人は助からない。

心臓や呼吸が止まった人に対する救命処置の一つが「心肺蘇生」。
倒れている人を見つけたらまずは安全な場所かどうかを確認し、「わかりますか」と声をかけながら肩を軽くたたいて反応や、呼吸の有無を見る。
心肺停止状態なら、胸骨圧迫(心臓マッサージ)と人工呼吸を始める。
 
ひじをしっかり伸ばして。胸が5センチ沈むくらいまで、両手を重ねて指を組み、回数を数えながら胸を押す。
人工呼吸は2回。
鼻をつまみ、胸が膨らむかを目で追いながら息を吹き込む。
  
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次は呼吸の確認、胸骨圧迫30回、人工呼吸2回というセットを5回繰り返す。

総務省消防庁によると、通報を受けてから救急車が現場に到着するまでにかかった時間は、2014年に全国平均で8・6分。
年々、増加傾向で01年に比べ2・4分長くなっていた。
また、市民が目撃した心肺停止の人は約2万5千人で、54・2%で心肺蘇生が実施された。
1カ月後の生存率は15・4%で、心肺蘇生が実施されなかった場合に比べて1・8倍高かった。
 
AEDは、通常は右の鎖骨の下側と左脇の5センチほど下側に1枚ずつパッドを貼る。
この場所にけががある人や子どもの場合などの対処法は別となる。

<関連サイト>
日本救急医療財団(東京都文京区)
https://www.qqzaidanmap.jp/
(全国に約27万件あるAEDの設置場所を公開)
地図上のマークをクリックすると、AEDが設置された施設の名称や住所が表示される。
キーワードや住所などによる検索もできる。
サイトでは、設置場所の登録方法も案内している。

 
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出典
朝日新聞・朝刊 2016.2.20