マダニ感染症にご注意 患者が増加傾向 野生動物、人里に出没
マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の感染者が増加傾向だ。国立感染症研究所によると、今年の感染者数は2013年以降で最多。
マダニが付着した野生動物の移動に伴って感染地域が広がる懸念もあり、厚生労働省は注意を呼びかけている。
感染研によると、9月末時点の感染者数は74人。
そのうち6人は重症化し、死亡した。SFTSが保健所への届け出の対象となった13年の感染者は40人、14~16年は60人前後だった。
増加の要因ははっきりしていないが、厚労省の担当者は「マダニに寄生されたシカなどの野生動物が山を下りて人家の近くに出没するようになったことが考えられる」と分析。
症状が一般に認知された結果、医療機関からの報告が上がりやすくなったことも背景の一つだという。
SFTSは11年に中国で発見された。
日本では13年に初めて患者が報告され、隣国の韓国でも感染者が出ている。
初期症状はだるさや発熱などで、1週間前後で意識障害が起きて重症化することもある。
症状が風邪に似ているため、患者本人がSFTSだと気づかないことが多いという。
感染の報告はマダニの活動が活発な3月から11月ごろまでに集中する。
致死率は約20%とされ、特効薬はない。13年から今年の9月末までに、50代以上の55人が死亡した。
これまでの感染者は、ウイルスを媒介するマダニが多く分布する西日本に限られている。
だが、東日本にいるマダニからもウイルスが検出され、東北などに生息するシカやイノシシなどの野生動物からもSFTSに感染していたことを示す抗体が見つかっている。
厚労省は将来的に感染地域が今より広がる可能性があるとみている。
同省は今年から、SFTSやダニ媒介脳炎など、ダニが媒介する感染症を予防するためのポイントをまとめたポスターやリーフレットを作製し、都道府県に配布。症状の周知などの啓発に取り組む。
そのうち6人は重症化し、死亡した。SFTSが保健所への届け出の対象となった13年の感染者は40人、14~16年は60人前後だった。
増加の要因ははっきりしていないが、厚労省の担当者は「マダニに寄生されたシカなどの野生動物が山を下りて人家の近くに出没するようになったことが考えられる」と分析。
症状が一般に認知された結果、医療機関からの報告が上がりやすくなったことも背景の一つだという。
SFTSは11年に中国で発見された。
日本では13年に初めて患者が報告され、隣国の韓国でも感染者が出ている。
初期症状はだるさや発熱などで、1週間前後で意識障害が起きて重症化することもある。
症状が風邪に似ているため、患者本人がSFTSだと気づかないことが多いという。
感染の報告はマダニの活動が活発な3月から11月ごろまでに集中する。
致死率は約20%とされ、特効薬はない。13年から今年の9月末までに、50代以上の55人が死亡した。
これまでの感染者は、ウイルスを媒介するマダニが多く分布する西日本に限られている。
だが、東日本にいるマダニからもウイルスが検出され、東北などに生息するシカやイノシシなどの野生動物からもSFTSに感染していたことを示す抗体が見つかっている。
厚労省は将来的に感染地域が今より広がる可能性があるとみている。
同省は今年から、SFTSやダニ媒介脳炎など、ダニが媒介する感染症を予防するためのポイントをまとめたポスターやリーフレットを作製し、都道府県に配布。症状の周知などの啓発に取り組む。