鼻づまり対策

生活の質落とす鼻づまり

「鼻は健康のバロメーター」といわれる。
体調が悪いと、まず鼻に表れることが多い。
鼻炎はその典型だ。
症状が軽くても、生活の質(QOL)を大幅に低下させるから、見過ごすことはできない。
 
アレルギー性鼻炎には、花粉症などの季節性のほかに、室内のダニやペットの毛、ほこりなどが原因で発症するタイプがある。
この場合、1年中苦しむことになる。
いずれも鼻づまりの症状が出る。
軽いうちはそれほど気にならないが、引きずるとQOLの低下ばかりではなく、息苦しくなったり、においが分からなくなったりする。
 
鼻づまりについて、外資系の某製薬会社などが2012年の11月に調査した結果がある。
2シーズン以上続けてアレルギー性鼻炎を経験している20~60歳代の男女500人にインターネットでアンケート調査した。
それによると、アレルギー性鼻炎に苦しむ人の約7割が鼻づまりの症状を経験しているという。
 
鼻づまりによって生じる生活上の支障についても聞いている。
「呼吸がしづらい」 (21.4%)、
「仕事・勉強・家事に集中できない」 (20.2%)、
「食べ物がおいしいと感じない」 (18.0%)
などが上位に入った。
このほか「口が渇く」「においがしない」「頭痛(がする)」という回答もあった。

鼻づまりに苦しむ人で最も多かった回答は「左右の鼻が交互につまる」だった。
実は、健康な人でも生理現象として鼻腔は交互につまっている。
それでも、開いた方の鼻腔で問題なく自然な呼吸をしている。
健康なときは、鼻づまりを意識しない。
 
鼻づまりの自覚症状があることは、アレルギー性鼻炎をはじめとする何らかの鼻の病気にかかっている可能性がある。

鼻づまりが気になり出したら、ペットボトルなどをわきの下にはさむと鼻づまりがぐんと楽になる。
鼻づまりは鼻の奥が充血して膨らむために起こる。
鼻を制御する自律神経はわきの下にあり、その神経が刺激されると鼻の奥の充血が解消されるからだ。

参考・引用一部改変
日経新聞・朝刊 2013.2.10