秋花粉症

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週間朝日 2007.10.5号より

我が家でも最近女房を掃除大臣に任命しました。
尊敬する山藤さんも同じようなことを考えていたんだと嬉しくなってしまいました。

さて今日は「秋花粉症」のお話です。

秋の花粉症の4大症状としては「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」「目のかゆみ」
があります。
この症状は春の花粉症と変わりありません。
ただ秋花粉症は発症しても、春に比べれば症状は軽いことが多いようです。

診断については、ちょうど風邪が流行り始める時期に一致するため区別がつき
にくいことがあります
1週間以上鼻症状が続いたり目がかゆかったりしたら、かなり疑わしくなります。
そのような場合、私は患者さんに鼻水でアレルギーがからんでいるかどうかを
検査(鼻汁中好酸球検査)して確定診断を行います。

秋の花粉症が、スギやヒノキなど、“木”の花粉によって起こる春の花粉症と違う
のは、秋花粉症は、「ブタクサ」「ヨモギ」「カナムグラ」など、空き地や
河川敷に群生している“草”の花粉が原因となることです。

例えば、これらの草が生い茂っている場所の近くを通った後で、症状が悪化し、
自宅に帰れば軽快するなどの変化が見られれば、秋花粉症の可能性が高いと
考えられます。

これらの植物の花粉の飛散時期は、ブタクサが8~10月(東北以北では8~9月、
九州では9~10月)、ヨモギが8~10月(東北以北では8~9月、九州では9~10月)、
カナムグラが9~10月と言われています。

生育場所はブタクサが道ばた、荒れ地、畑の周辺など、ヨモギが市街地、堤防、
空き地、道ばたなど、カナムグラが道ばた、荒れ地、畑の周辺などです。

春のスギやヒノキなど樹木の花粉に比べ、飛散数は少なく、飛ぶ距離や飛ぶ
期間も短いのが特徴です。
そのため、これらの草が生い茂っているような場所には近づかないようにすれば、
対策にそれほど神経質になる必要はないでしょう。

同じ時期でも、外出時は症状が軽いのに、自宅で悪化する場合には、ほこりや
ダニの屍骸(しがい)による通年性のアレルギー性鼻炎が疑われます。
秋花粉症の季節である9月から10月にかけては、夏に繁殖したダニが死滅する頃
でもあるので、もともとアレルギー症状がある人はそれが悪化しやすいからです。

本当に花粉症なのかどうか、アレルギー反応を起こしている原因を調べる検査
方法には、アレルギーの原因だと疑われる物質を皮膚に接種して反応をみる方法
と、血液を採って、血液中にアレルギーの原因と反応する物質(抗体)があるか
どうかを調べる方法があります。
風邪との区別は、最初にお話した鼻汁中好酸球検査を行います。

国内で花粉症の原因となる植物は57種類知られています。
1年のうち10か月以上は何らかの花粉が飛散していると言われています。

治療については省略します。

秋晴れの日に外出してから、くしゃみや鼻水が止まらなくなって困っています。
http://www.nikkeibp.co.jp/archives/330/330804.html
鼻風邪と間違いやすい「秋花粉症」
http://www.nikkeibp.co.jp/archives/399/399790.html
憂うつな秋 花粉症主原因のブタクサ分布範囲広がる
http://www.nnn.co.jp/news/071009/20071009004.html

<自遊時間>
私は昔からマンガが苦手です。
考えながらゆっくりしか読めません。
マンガとは異なりますが、週刊朝日の「山藤章二のブラック・アングル」は
大好きです。
ある号に「れれれのおじさん」が載っていたのですが、本物が分かりません。
思わず調べてしまいました。
こんな感じでいつも袋小路に入り込んでしまいます。

天才バカボン レレレのおじさん大解剖! -これでいいのだ!
http://www.koredeiinoda.net/rerereten.html
レレレのおじさんのビッグサイズフィギュア
http://www.dream-ch.jp/figure/fujio/af01002.html


医療専門のブログは別にあります。
井蛙内科開業医/診療録  http://wellfrog.exblog.jp/
葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/200708