110歳まで生きられる! 脳と心で楽しむ食生活 その4

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マサイ戦士は塩をとらない

前回に引き続き家森幸男先生の本からの
紹介です。

今110歳まで生きられる!  
脳と心で楽しむ食生活
家森幸男 著  生活人新書  
日本放送出版協会 発行


農村では高血圧はいない

●都市部では高血圧や肥満の人も見られますが農村部ではそれらの人は
ほとんど見られません。
●農村部では、トウモロコシの粉をお湯に溶いてこねた「ウガリ」と
いうものが主食なのですが、食物繊維が豊富で、これを毎食のように食
べています。
おかずは、干した小魚をタマネギと一緒にココナッツミルクで煮込んだ
スープ。
また、長寿地域に必須のたくさんの野菜と果物がありました。
非常にバランスのとれた食事をしていたのです。

マサイ族は世界一

●調べた25カ国の中で血圧の平均が一番低かったのです。
#驚愕のマサイ族のデータ
●40歳代までは高血圧の人はいませんでした。
(上140以上または下90以上を高血圧と定義)
●マサイ族の食事にはそもそも食塩が存在してなかったのです。
●人間はあえて食塩をとらなくても自然界の中のものを食べているだけで
ナトリウムとカリウムがバランスよくとれるのです。
#ひょうたんからできる栄養満点のヨーグルト
●マサイ族の栄養源となっているのは、グルジアと同様、ヨーグルトでした。
●毎朝、4時くらいに起きると、女性はまず「キブユ」と呼ばれるひょうたん
に牛乳を搾り、男性たちはそれを腰にぶら下げて朝早くから午後3時くらい
までサバンナに放牧に出かけて1日中飲んでいます。
●マサイ族はひょうたんを洗浄するとき、牛が放尿する尿をそそぎ、木の枝を
燃やしたすすをつけます。
●このひょうたんに牛乳を入れるとヨーグルトが出来上がります。
●このヨーグルトを飲めば、牛乳に豊富に含まれているカリウム、カルシウム、
マグネシウムなどもとることができるのです。
●しかし、ヨーグルトだけでは必要な栄養素のすべてには足りません。
マサイ族の人たちは、それをさまざまな形で補っています。
この食事は「マズイワ」と呼ばれ、食物繊維を補うのに役立っています。

人間は、なぜあえて食塩をとるのか

●マサイ族の汗はしょっぱくありません。
●食塩摂取量と高血圧は相関する。
●人間には基本的にナトリウムに対する欲求があり、ナトリウムが豊富に含まれ
ている食塩はおいしく感じるものなのです。
●マサイ族も「禁断の塩味」を知ることによって以後の調査では高血圧になって
いました。(後述)

食生活はとても重要です。
塩分がいかに高血圧に悪いかを理解していただけたと思います.
さて同じ食生活の話ですが高血圧から肥満に変わります。

ごく最近のニュースで、イギリスで肥満の成人が6割を占めるとのこと。
肥満により医療費が7倍に膨らむという試算があります。
国家的プロジェクトを立てて肥満撲滅を図るとのことです。
恐らくファストフードの普及によるアメリカの後追いをやっているようです。
アメリカやイギリスで生活した方の話を聞くと、普段の食生活はあまりうま
くない(日本人の口に合わない?)ようですね。
どうしたらあんなに太れるんでしょうか?

英“肥満 社会全体で対策を”
肥満による健康への影響が各国で問題となる中、イギリス政府は、2050年
にはイギリスの成人の半数以上が肥満になるとの報告を発表し、肥満の問題
には気候変動への対策と同じように社会全体の意識を変えて取り組まなければ
ならないと警鐘を鳴らしました。
http://www3.nhk.or.jp/knews/news/2007/10/17/t20071017000048.html

医療専門のブログは別にあります。
井蛙内科開業医/診療録http://wellfrog.exblog.jp/
葦の髄から循環器の世界をのぞくhttp://blog.m3.com/reed/200708