今110歳まで生きられる! 脳と心で楽しむ食生活 その19

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神崎淳  霧立つ山嶺 日本画10号
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家森幸男先生の本からの紹介です。

「今110歳まで生きられる! 脳と心で楽しむ食生活」
家森幸男 著  生活人新書   
日本放送出版協会 発行

興味を持たれた方は是非、本でお読みください。
素晴らしい本です。


沖縄の伝統食のよさをジュースで再現

長寿が遺伝より環境に左右されるのであれば、カンポグランデ日系人も、
環境を変えるとによって長寿を取り戻すことができるはず。
そう考えた私たちは、食生活の改善に向けた取り組みを始めました。
この計画は、ラテン語の”Moneo Alimentationis
Sanae”(健全な食生活を心にとどめてください)を縮めて「MONALISA
モナリザ)と呼んでいます。

1996年にカンポグランデを再訪した私たちは、検診した400人のうち
高血圧や高脂血症、糖尿病などの傾向のある人をグループ分けし、あるグループ
には魚のDHA1日分約3グラムが含まれた特製のカプセル、ほかのある
グループにはワカメの繊維が1日分で5グラム含まれた特製のカプセルを毎日
とってもらいました。
またあるグループには豆腐の代わりに大豆の代わりに大豆の胚軸のふりかけを
1日に6グラム(イソフラボンそのもので25ミリグラムとれる)、
10週間にわたって食べ続けてもらいました。
沖縄のエッセンスをふりかけにこめたわけです。

結果は良好でした。
魚のDHAのグループでは血圧が下がり、ワカメのグループではコレステロール
が下がっただけでなく、食物繊維の影響で血圧が下がって便通がよくなりました。
また、大豆のグループではコレステロールも血圧も下がり、骨からカルシウムが
抜けるのも抑えることができました。
日本の長寿の栄養源である大豆や魚や海藻をとれば、一度伝統食を捨てた日系人
でもまた長寿への道を進むことができるとわかったのです。

しかし、ふりかけやカプセルでは食事とはいえません。
そのよさを日常の食事にとり入れようと、研究を進めました。
DHAと大豆蛋白を入れたパンを食べてもらったほか、さらに広く一般に普及
させたいと思い、開発したのがジュースです。
現地ではマンゴなどの果物がたくさんできるので、さまざまなジュースが盛んに
飲まれています。
そのなかに豆乳を入れてみました。
大豆を粉末にするとにおいが強くて抵抗がある人も多いので、細胞膜が壊れて
いないソイセルバウダーを使うことでにおいがしないように工夫したりもしました。
そしてジュースに入れて飲みつづけてもらったところ、やはり血圧もコレステロール
も下がり、善玉コレステロールは増えてくるというよい結果が出ました。

ジュースならだれでも日常的にとりやすいですし、もともと果物の抗酸化栄養素
も含まれています。
いわば、ゴーヤチャンプルの豆腐とゴーヤを、豆乳と果物で代用したようなもの
ですから、沖縄の伝統食のよさを違う形でとり入れたものともいえます。
これにもう一つタウリンをとり入れられたら、さらに優れた長寿ドリンクができる
でしょう。

<診察椅子>
女子大生のHさんが首のリンパ腺の腫れと高熱と扁桃腺で来院しました。
他の医療機関で診察を受けたけど診断がつかないということでした。
熱が出て3日たってからの来院でしたが、伝染性単球症とすぐ診断がつきました。
私「当業界では、略して伝単(でんたん)というんですよ。」
Hさん「あしたピーケンがあるのでなんとか学校にいきたいんですけど。」
私「何ですか?そのピーケンって。」
Hさん「パソコン検定のことです。それにもうすぐビジネス検定もあるんです。」
私「わかった。それってビーケンでしょ」
Hさん「ピンポンです。」

病気そっちのけの会話になってしまいました。

さて若い子でこんな症状がでたら「でんたん」を思い出して下さい。
受験生は「でるたん」で勉強中でしょうが。

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