男性の中年ぶとり

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8月22日の夕刊にこんな記事が載っていました。
「中年太り男性  心臓病にご用心  20歳から10キロ増 リスク2倍」

『若い時やせていて、体重が10キロ以上増えた人は、心筋梗塞(こうそく)などになりやすいことが、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター部長)の大規模疫学調査で分かった。肥満そのものの影響は、欧米で知られているよりも小さかった。
 研究班は1990年から93年にかけて、全国9地域の40~69歳の男女約9万人を登録し、2001年末まで追跡調査。この間に男性399人、女性119人が心筋梗塞などの虚血性心疾患を発症した。
 体重を身長(メートル)の二乗で割った体格指数(BMI)で7グループに分け、発症との関連を調べたところ、男性はBMI30未満まではあまり差がないが、30以上の人は23以上25未満の人の1.8倍のリスクだった。女性は30以上でもリスクが上がらなかった。
 さらに20歳の時のBMIや体重の増減との関連を分析。20歳の時のBMIが21.7未満の男性で、調査時までに体重が10キロ以上増加した人は、増減5キロ以内の人の2倍のリスクだった。逆に20歳時に21.7以上だった男性は、10キロ以上減った人でリスクが高い傾向が見られた』
  時事通信2007/8/22

<コメント>
随分と時間をかけた素晴らしい研究ですね。
2001年まで追跡調査して発表がつい最近だとしたら、分析に6年かかったってことでしょうか?

日本での心筋梗塞の発症率は、諸外国に比較してそんなに高いわけではありません。
節約遺伝子の多いに日本人はむしろ肥満による心筋梗塞も重要ですが、糖尿病になっちゃった人が多いのでは?って思いました。

最後のところを読むと、やせ過ぎてもダメみたいですね。

ここで「中年とは?」ってことになりますよね。
ちょっとだけ調べてみました。

「一般的には40代頃から50代頃を指す事が多い。厚生労働省の一部資料(健康日本21など)では、幼年期0~4歳、少年期5~14歳、青年期15~24歳、壮年期25~44歳、中年期45~64歳」

うーん難しい。一般的には老人、厚労省の定義では中年の人ってまさに団塊の世代だからたくさんいるはずです。
この年代は同級生が集まっても見かけさまざまです。
おっーと、自分のことを言ってしまったかも。


節約遺伝子thrifty gene と生活習慣病
http://www.yamaguchi-u.ac.jp/yu/yu45/45-08.html

肥満と節約遺伝子
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jasso/message/pdf/message_1003.pdf


中年
http://ja.wikipedia.org/wiki/

メタボ予防の対策はこちら
http://nitani.net/metabori/

死亡率と疾病率に影響を与える医学の進歩
http://www.actuaries.jp/meeting/reikai/ken-reikai17-2-siryo-ja.pdf
(面白いサイトを見つけました)



「節約遺伝子」のことについてはまた機会を改めてお話しさせていただきます。



医療専門のブログは別にあります。

井蛙内科開業医/診療録http://wellfrog.exblog.jp/
葦の髄から循環器の世界をのぞくhttp://blog.m3.com/reed/200708