山菜と健康

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3月に入りいよいよ春も近くなってきました。
例年芽吹きの時期を迎えると山に入って山菜採りを楽しまれる人も多いのではない
でしょうか

山菜には独特の苦みがありますが、この苦みが健康にいいのです。
苦みは味覚の中でも高級なもの、つまりグルメの味覚ともいわれています。
ビールの愛飲家がそうなんだといえるかどうかは別として、子供の時にあんなに
まずいと思ったビールがうまく感じるのは上級な味覚が育った(?)証拠とも
いえます。

さてきょうは山菜の苦みと健康の関係がテーマです。

山菜の苦みが老化を防ぐ

女子栄養大学栄養学部の青柳康夫教授(食品機能学)によると、この苦みは「ポリフェ
ノール」などで、体内の活性酸素を消して老化を防ぐ抗酸化性があるという。
コゴミやアザミ、ギョウジャニンニクなどに多く含まれる。
ただ、ポリフェノールは水に溶けやすく、あくぬきすると流れ出てしまう。
「必ずあく抜きしなければならないワラビと違い、コゴミやタラの芽などは苦みがさ
ほど強くない。天ぷらにすると抗酸化成分が取りやすい」と青柳さん。

ウドも高い抗酸化性をもつ。
ただ、近年は、日に当てずに栽培し、茎を白くて柔らかくしたウドも多く出回って
いる。
軟白茎は苦みが少なくて食べやすいものの、自生する青いウドより抗酸化性はぐっと
低くなる。

このほか、山菜にはあらゆる機能成分が含まれていることが分かってきた。
タラの芽、コシアブラ、アサツキにあるニコチアナミ
ンは、血圧を上げるホルモンをつくるACEという酵素を阻害する働きを持つ。
また、タラの芽やウコギには糖の吸収を阻害する成分があることから、糖尿病の予防
効果が期待できるという。

日本特用林産振興会は「山菜健康とのかかわりを科学する」というサイトを
開いている(http://www.nittokusin.jp/sansai/index.html)。
山菜の栄養や効用、間違えやすい毒草との見分け方などが参考になる。
青柳さんは「これからも、山菜にいろんな機能が見つかる可能性がある」と話して
いた。    

朝日新聞・夕刊 2008.2.25「食の健康学」
版権 朝日新聞社


山菜健康とのかかわりを科学する
http://www.nittokusin.jp/sansai/contents/08_health/health.html
山菜は、山野に自生する菜です。栽培されるものが多くなった今日でも、自然の中で
手を加えずに生育するものは山菜と呼ばれています。
栽培される野菜が少なかった昔には全ての人にとって、また耕地の少ない山村では
最近まで、重要な食料でありました。
現在では、懐かしい素朴な味わいや、季節感を求める多くの人により山菜採りがブーム
だともいわれています。
山菜が経済作物になれなかったのにはいろいろな理由があります。その一つにあくが
強いことがあげられますが、最近の研究ではその成分の中のあるものには、健康を維持・
増進する機能があることが明らかにされ、改めて注目されています。
(いろいろな山菜の健康に関する効用が個別に説明されています)

「あく抜き」のお話
http://www.city.edogawa.tokyo.jp/consumer/g/11.html
「あく」とは、一般にえぐ味、渋味、苦味など味覚に不快な作用を与える成分または物質
を言います。また、好ましくない色、においなども広義の「あく」に含まれます。
一般に植物中に含まれる味として好ましくないものは、大きく次の3つの味に分けること
が出来ます。
1つめはえぐ味です。えぐ味はホモゲンチジン酸という物質とシュウ酸及びその化合物
が主体となっています。
2つめは渋味です。渋味はタンニンという物質が主体となっています。
3つめは苦味です。苦味は、糖と結合した配糖体の形で存在する物質と、アルカロイド
(植物体中に存在する、窒素を含む塩基性物質の総称)が主体となっています。
このほか、カルシウムやマグネシウムなどの無機塩が苦味をもっています。

 
「あく抜き」とは、食べ物として不快な味や色、においを与える成分を除いたり、抑えたりする
操作を言います。この操作は、野菜の種類によって異なります。


ポリフェノール
http://kenko.it-lab.com/info.php/22
ポリフェノールの効果は、体内に摂取、蓄積された悪玉のLDLコレステロールの酸化を阻害し、
高血圧、動脈硬化および動脈硬化を原因とした脳血管障害、心臓病などを予防することです。

ポリフェノール
http://www.eiyou-kanri.com/anti-oxide/polyphenol.html
ポリフェノールは水に溶けやすい性質があるため、摂取後30分ほどで人体にて働き始めます。
ですが、ポリフェノールは体内に蓄積されませんので、その抗酸化効果は30分ほとど消滅して
しまいます。

ニコチアナミン
血圧を下げる効果を持つ。
明日葉やモロヘイヤなどセリ科の野菜に含まれる。
加熱調理すると効果がアップするので、炒め物やスープで取ることが良い。


<番外編>
黄砂、まるで泥の雨 九州 視界不良、花粉症悪化懸念も
http://www.asahi.com/life/update/0303/SEB200803030008.html
大分県立看護科学大の市瀬孝道教授(環境毒性学)は「黄砂に含まれる石英や水晶といった
二酸化ケイ素のほか、カビの死骸(しがい)や細菌が人体に入り、アレルギーを引き起こす」
と言う。
花粉症の人にとってはダブルパンチだ。黄砂が花粉症を新たに発症させる可能性もある。
市瀬教授は「花粉症やインフルエンザ用のマスクも効果がある」と助言する。
2008年03月03日17時35分

黄砂ってなに?
http://www.env.go.jp/earth/dss/kousa_what/kousa_what.html
飛来する黄砂粒子の性質
黄砂粒子には、石英や長石などの造岩鉱物や、雲母、カオリナイト、緑泥石などの粘土鉱物
が多く含まれています。
日本まで到達する黄砂の粒径の分布は、直径4ミクロン付近にピークを持ちます。
黄砂粒子の分析からは、土壌起源ではないと考えられるアンモニウムイオン、硫酸イオン、
硝酸イオンなども検出され、輸送途中で人為起源の大気汚染物質を取り込んでいる可能性
も示唆されています。


医療専門のブログは別にあります。
井蛙内科開業医/診療録 
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葦の髄から循環器の世界をのぞく
http://blog.m3.com/reed/
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