風邪予防

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3月5日は啓蟄でした。
いよいよ春の兆しです。
今の季節、花粉症、風邪、インフルエンザ、胃腸かぜ、咳が続く方の
中にはマイコプラズマ肺炎の方も見えてまさに百花繚乱の様子です。
きょうは話題としてはちょっと遅いかも知れませんが、風邪の予防を
とりあげてみました。

就寝中こそ風邪予防

ぬれマスク付け乾燥対策
首にタオル巻き温かく

朝起きたら喉(のど)が痛い、という経験をした人は少なくないだろう。
風邪が流行するこの季節、無防備になりがちな就寝中こそ要注意だ。
夜、眠るときに手軽にできる風邪予防策を専門家に聞いた。

埼玉県に住む40代の田中恵子さん(仮名)は、5年前から水分を含ま
せたマスクをして眠っている。
口で呼吸しがちのため、よく喉を痛めたが、マスクで口を覆うと鼻呼吸
ができるようになった。
「風邪をひきにくくなったのはぬれマスクのおかげ。朝起きたときの気分
がよくなった」と語る。

田中さんに、ぬれマスクを指南したのは埼玉県で歯科医院を開業する
臼田篇伸さん。
「ぬれマスク先生の免疫革命」の著者で、25年前風邪の研究に取り組む
臼田さんは「朝に風邪を自覚する人が多い」ことに着目した。

約700人を対象に臼田さんが独自にアンケート調査したところ、風邪の
最初の症状に気づく時間帯は起床時が47・5%。昼間(14%)、夕方
から夜(29.5%)との差は大きい。
「眠っているとき、人はモノを飲み込む動きをしないから喉が乾燥しやすい。
睡眠中の予防策が大事」

ぬれマスクに期待するのはウイルスの侵入阻止というよりは、喉や鼻の奥の
乾燥防止にある。
自身もぬれマスクをして眠る臼田さんのやり方はこうだ。
マスクの上方3分の1を水でぬらし、その部分を外側に折って鼻にかから
ないようにする。
鼻を出すから呼吸は苦しくない。
「マスクからの湿った空気で鼻の粘膜が潤う。(マスクで覆う)口付近には
水蒸気がたまって乾燥しにくくなる」

鼻の粘膜や鼻毛には吸った空気を加湿したり、異物を除去したりする機能が
あるが、口は違う。
無防備な口呼吸は喉の乾燥を招き「マスクの利点は口呼吸の人でも鼻呼吸が
できるようになること」と臼田さん。
ちなみに、いびきは口呼吸の人に多いという。

横浜薬科大学客員教で「やさしくわかる東洋医学」著者である根本幸夫さんも
ぬれマスクの効用を説く。
「風邪のウイルスは、潤っている喉には付着できずに流される。喉の乾燥を防
ぐだけで免疫力は3¥倍アップする」
   
 ※  ※  ※
 
根本さんが提唱する、もう一つのワザがタオルを首に巻いて眠ること。
狙いの一つは冷え予防。
「人間の体は乾燥と冷えに弱い。冷えは首や背中の後ろから襲ってくる。タオル
はそこを守る意味がある」。
もう一つの効用は喉の乾燥の防止だ。
「首から水分が逃げることで喉が乾燥する。タオルを巻けばそれを減らせる」と
いうわけだ。

寝床の温度に注意点はあるのだろうか。
「必ず、体を温かくして寝て」と強調するのは新潟大学大学院教授で免疫学者の
安保徹さんだ。

安保さんの研究によると、風邪ウイルス撃退の中心的な役割を担っているのは、
白血球内のリンパ球で、リンパ球は体が温かいときに働くという。
「薄着するだけで風邪をひくこともあるでしょう。それはリンパ球が働かなかった
からです」。
体感温度には個人差がある。
「低体温の人は湯たんぽをするのもいい。体がほてる人はそこまでする必要は
ありません」
   
 ※  ※  ※

ウイルスに反応してリンパ球が活性化しすぎても、重い風邪を引き起こす。
「例えば、子どもはリンパ球が多い体質。子どもが高熱の風邪をひく原因はリンパ
球過剰にある」と安保さん。
リンパ球は少なすぎても多すぎても風邪の原因になるわけで、働きを正常にする
には、夜はぐっすり眠るなど、規則正しい生活をすることが大切という。

部屋の湿度はどうだろう。
1985年に米国暖房冷凍空調学会に発表された論文によると、人の健康に最適な
室内湿度は40~60%という。
60%をこえるとダニやカビが活発になり、40%以下ならウイルスが活動的に
なるからだ。
ウイルスは湿度が下がるほど活発になるので、ぬれたタオルを部屋に掛けるなどの
加湿策も有効だろう。

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