中年以後、膝の痛みで悩んでみえる方は多いのではないでしょうか。
整形外科へ通うある程度の年齢異常の方の多くは、この膝の痛みか腰痛といっても
過言ではありません。
この膝の痛みの原因のほとんどは「変形性膝関節症」です。
最近、サプリメントの広告などで「グルコサミン」という言葉を目にする機会が
ふえました。
服用でどれだけ吸収されるだろうかという疑問もありますが、きょうはこの
「グルコサミン」をとりあげてみました。
整形外科へ通うある程度の年齢異常の方の多くは、この膝の痛みか腰痛といっても
過言ではありません。
この膝の痛みの原因のほとんどは「変形性膝関節症」です。
最近、サプリメントの広告などで「グルコサミン」という言葉を目にする機会が
ふえました。
服用でどれだけ吸収されるだろうかという疑問もありますが、きょうはこの
「グルコサミン」をとりあげてみました。
ひざ痛み緩和 医学界も関心
薬局に並ぶグルコサミンには「立つとき座るとき気になる方へ」とか「活動的な毎日を」といった表示が目立つ。
薬と違い、効果や効能はうたえない。
それがかえって、どんなデータがあるのか、正確に知ることを難しくしている側面もある。
大手原料メーカーの甲陽ケミカルで加工前のものを見せてもらった。
白い粉末で、水にもよく溶ける。
原料は?
「東南アジアの養殖エビのむき身を取った後の殻を使
っています」と武中大輔・専務。
殻を酸やアルカリで処理し精製する。
カニの殻も原料になる。
ただ、坂本廣司・企画開発部長は「人間には殻を分解する酵素がないので、殻を食べても
グルコサミンをとったことにはなりません」と話す。
白い粉末で、水にもよく溶ける。
原料は?
「東南アジアの養殖エビのむき身を取った後の殻を使
っています」と武中大輔・専務。
殻を酸やアルカリで処理し精製する。
カニの殻も原料になる。
ただ、坂本廣司・企画開発部長は「人間には殻を分解する酵素がないので、殻を食べても
グルコサミンをとったことにはなりません」と話す。
グルコサミンは、私たちの体内でどんな働きをしているのだろうか。
日本医科大の中村洋・准教授(リウマチ科)に聞いた。
日本医科大の中村洋・准教授(リウマチ科)に聞いた。
ひざなど関節の軟骨は、動きを滑らかにし、歩いたり走ったりする際の衝撃を和らげる
クッションにもなる。
その軟骨の成分の一つがグルコサミンだ。
「アミノ糖」という、ブドウ糖にアミノ酸の一部分がくっついた物質で、炭水化物と
たんぱく質をもとに体内でも作られている。
コンドロイチンという、多糖類の一種も軟骨成分の一つで、薬になっているものも
あるそうだ。
クッションにもなる。
その軟骨の成分の一つがグルコサミンだ。
「アミノ糖」という、ブドウ糖にアミノ酸の一部分がくっついた物質で、炭水化物と
たんぱく質をもとに体内でも作られている。
コンドロイチンという、多糖類の一種も軟骨成分の一つで、薬になっているものも
あるそうだ。
■ □ ■
慢性的なひざ痛は、年とともに軟骨がすり減り、炎症や変形を起こしていることが多い。
「変形性膝関節症」で、患者は1,000万人と推測される。
治療は、運動療法で症状の悪化を抑え、痛みを薬で和らげるのが中心。
根本的な治療法はない。
人工関節手術に頼ることもある。
「変形性膝関節症」で、患者は1,000万人と推測される。
治療は、運動療法で症状の悪化を抑え、痛みを薬で和らげるのが中心。
根本的な治療法はない。
人工関節手術に頼ることもある。
中村さんによると、西欧では30年ほど前から、経験的に関節痛のサプリメントとして
使われてきた。
「ただ医師の関心は低く、効果にも否定的だった」。
ところが、90年代後半、米国の医師が著作で効能を説いてブームが起きた。
使われてきた。
「ただ医師の関心は低く、効果にも否定的だった」。
ところが、90年代後半、米国の医師が著作で効能を説いてブームが起きた。
2001年にはベルギーを中心とするチームが英医学誌ランセットに「有効性が認めら
れた」という論文を発表した。
212人のひざ痛患者を無作為に2組に分け、一方に1曰1.5gのグルコサミンを、
もう一方に似せた物質(プラセボ=偽薬)を3年間飲んでもらった。
すると、痛みが改善したほか、X線写真を比べるとグルコサミンを飲んだ組のほうが
軟骨のすり減り具合が少なかったという。
れた」という論文を発表した。
212人のひざ痛患者を無作為に2組に分け、一方に1曰1.5gのグルコサミンを、
もう一方に似せた物質(プラセボ=偽薬)を3年間飲んでもらった。
すると、痛みが改善したほか、X線写真を比べるとグルコサミンを飲んだ組のほうが
軟骨のすり減り具合が少なかったという。
「疑問も多く示されたが、医学界としも無視できなくなった」と話す中村さんらも、
50人余りの患者を2組に分けて3カ月間研究。
グルコサミンを飲んだ組は、ひざの痛みなどの指標が改善したという。
中村さんは一定の効果はあると思うが、科学的には賛否両論あり、まだ決着がついて
いない状態です」と話す。
50人余りの患者を2組に分けて3カ月間研究。
グルコサミンを飲んだ組は、ひざの痛みなどの指標が改善したという。
中村さんは一定の効果はあると思うが、科学的には賛否両論あり、まだ決着がついて
いない状態です」と話す。
グルコサミンを取り過ぎて弊害はないのか
日本医科大の中村さんは「もともと体内で作られているので代謝の仕組みも備わっている。多少とりすぎても蓄積されることはありません」とい
う。
糖の-種ということを考えると糖尿病に影響しそうだが、「標準的な摂取量は1日1.5グラム。
この程度ならほとんど心配はない」と中村さん。
ただ、原料のエビやカニに食物アレルギーのある人は念のために注意が必要だという。