急性アルコール中毒

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森悠二 「ゼコビア城」油彩
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昔、大学に入学した際、飲酒の仕方もわからまま歓迎コンパで死にそうになった覚え
があります。
あれ以来、今でも酒の飲み方がわからずについ飲みすぎてしまいます。
時効ということで白状しますが、今からして思えばあの時は未成年でした。

最近では大学生のコンパの際、店側が学生証の提示を求めて20歳以上かどうか確認
するケースも多くなっています。

さて、きょう取り上げたのは新聞記事からの「急性アルコール中毒」です。
時節柄気をつけたいものです。

異変感じたら、すぐ救急車を

お花見、新入社員の歓迎会など、この時期は多くの宴会が開かれる。
盛り上がるのはいいのだが、一気飲みなどで限度を超えてお酒を飲んでしまうと、
急性アルコール中毒を起こす危険もある。
 
東京消防庁によると、2007年の1年間に約1万2500人が急性アルコール中毒
病院に運ばれている。
中でも4月は、忘年会シーズンの12月に次いで多か
った。

急性アルコール中毒とは、どんな状態なのだろか。

久里浜アルコール症センター(神奈川県横須賀市)の樋口進副院長は「多量の飲酒によって、
生命の危険を伴うまでに至った状態を言うのが一般的です」と話す。

主な症状として、
▽ 揺すっても反応しない
▽ 激しく吐く
▽ 体温が下がる
▽ 脈が弱くなる
▽ 呼吸が浅く、ゆっくりになる
▽ 大小便老失禁する
などがみられる。

意識や呼吸、心臓の拍動をつかさどっている脳幹の働きが、大量のアルコールによって抑制
された状態になり、最悪の場合は、心臓や呼吸が止まって死亡する。

仰向けの状態で嘔吐すると、吐いたものをのどに詰まらせて窒息してしまうこともある。
    
    ■ □ ■    

アルコールは飲むと速やかに体内に吸収される。
主に肝臓で分解されるが、速度は遅い。

樋口さんによると、1時間に分解できる平均のアルコールの量は、成人の男性がビールで
約220ミリリットル、女性が約160ミリリットルしかない。

これを上回るペースで飲んでいくと、血液中のアルコール濃度が上昇していく。
急性アルコール中毒になるのは、おおむね0.25%以上と考えられ、体重60キロの人が
短時間でビールをジョッキ5,6杯(約2.5リットル)飲むと、この水準に達してしまう。

「ふつうの人が思っている以上に、急性アルコール中毒にはなりやすいのです」と、樋口さん
は注意を促す。
    
    ■ □ ■

もし、酔いつぶれた人が出たら、どうしたらよいのか。

杏林大学医学部の角田透教授(公衆衛生学)は「泥酔状態の人は決して1人にせず、必ずだれ
かが付き添わなければならない」と指摘する。
寝込んでいたら、吐いたもので窒息をしないように、横向きにしてあげることが重要だ。
体温が下がらないように上書などをかけてあげ、
ちゃんと息をしているか、脈はあるかを確認するという。

ただ、周囲の人も酔っていて判断力が落ちていることが多い。
角田さんは「少しでも変だと感じたら、ちゅうちょせず救急車を呼ぶことが大切。病院で
適切な治療を受ければ、命を落とすことはまずない」と話している。

治療は、点滴で水分などを補い、アルコールの血中濃度を下げることが基本となる。
呼吸抑制が起きていれば人工呼吸器を使い、心臓の拍動が弱まっていたら強心剤を投与する
こともある。

イッキ飲み

急性アルコール中毒の大きな要因に、一気飲みがある。
強要されて急性アルコール中毒などで亡くなった若者の親たちでつくる「イッキ飲み・
アルハラ防止のぺ-ジ」では、「コンパ参加者の『責任』4カ条」などを掲示して、
イッキ飲みの危険性と被害を訴えている。

朝日新聞・夕刊 2008.3.31
版権 朝日新聞社

★嘘のような本当にあった話~急性アルコール中毒になった犬。
http://blogs.yahoo.co.jp/eli_an_bau25/52350587.html
(ワンちゃんもアルコール中毒になるというお話です)
★急性アルコール中毒
http://blogs.yahoo.co.jp/evidence3198/39274080.html
(生々しい体験談です)

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