特定健診

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呼び出され、減量の指導も

「メタボ健診」とも呼ばれる特定健診・特定保健指導が今月から始まった。
 内臓脂肪の蓄積で肥満になり、加えて高血圧、高血糖、脂質異常の危険因子を
持つ状態がメタボリックシンドロームだ。
放っておくと、心臓病や脳卒中など重大な病気を引き起こす心配がある。それを
事前チェックしメタボの度合いに応じて医師、保健師、管理栄菱士が生活習慣
改善の保健指導を行う。

健診を行うのは、企業の健康保険組合や、自営業者などが加入する国民健康保険
などの保険者。
サラリーマンなら、会社の定期健診にメタボ判定の項目が含まれているから、その
まま職場の健診を受ければいい。
これまでは結果が悪くても精密検査や診察を勧められるだけだった。
今後は、いわば「試験」の点数が悪ければ呼び出され「補習」を受けなければなら
ない。

■□■

腹囲かBMI(体重=キログラム=を、身長=メートルで2回割って出す体格指数)が
基準以上であることが判定のスタート。
かつ血圧、血糖、脂質が一定値を超えると指導対象になる。
東京慈恵会医科大付属病院新橋健診センター(東京都港区)の和田高士所長に「直前
対策」を聞いてみた。

まず腹囲。3センチ程度の基準オ-バーなら、1ヵ月に1センチを目標に減量すれば
3カ月で呼び出し対象にならなくてすむ。
ただし、無理なダイエットは禁物だ。
和田さんは「5センチ以上超えている人は、来年指導を受けずにすむように減量を
始めましょう」と言う。
腹囲が基準値以上でも、そのほかの検査値が基準内でたばこを吸っていなければ
呼び出しはない。

次は、三つの危険因子への対策だ。

まず血圧。
これまでに血圧が高めと言われたことがある人は、家庭用血圧計などで自分の数値を
知っておこう。
健診前日は十分に睡眠をとり、血圧測定の、10分前から体はなるべく動かさない。
測定前には深呼吸してリラックスしよう。

■□■

脂質検査のうち、中性脂肪は油分やお酒を控えれば、1カ月で30ミリグラム/デシ
リットル程度なら下げられるという。
血糖値の場合、ヘモグロビンA1Cは1?2カ月前の平均状態を示すので付け焼き刃的
な対策も効果はない。
空腹時血糖値も短期間での改善は期待できない。

やはり、普段からの心がけが一番の健康への第一歩のようだ。
和田さんは「一無・二少・三多」を提唱している。
一無は無煙、たばこを吸わないこと。
二少は少食、少酒。
三多は多動、多休、多接。体を動かし、ゆっくり休み、芸術などに接し
てストレスを発散しようと呼びかけている。
 保健指導の対象者は、どの程度になるのだろうか。
ある企業の健保組合担当者は、財政的な問題からも、「とりあえず今年
はメタボ度の高い人か、逆に軽度で指導の効果が上がりそうな人に絞って指導を実施
する」と話していた。 

出典 朝日新聞・夕刊 2008.4.14
版権 朝日新聞社

<参考サイト>
厚労省生活習慣病予防(健康づくり)特集
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu/index.html


<自遊時間>
新聞の一面広告にミリオンセラー300万部突破の名のもとに「女性の品格」
がド派手な一面広告で4月8日の朝刊に出ていました。
ある女優の毛筆の推薦文をつけて。
「装いから生き方まで」という副題がついて。
少なくとも読まれた300万人の方の品格はさぞかし向上したことと思います。

広告によると「強く、優しく、美しい女性になるための66の法則」が書かれて
いるようです。
品格のある女性はこの本を買う必要はないわけですから、日本の最低300万人は
品格の左程ない女性ということになってしまいます。

66の法則の一部も紹介されています。()内は私の書き込みです。
勝負服を持つ(勝負下着?)
品格ある男性を育てる(男性は女性に育てられるのですか?)
古典を読む趣味もつ(余計なお世話です)
独りのときを美しく過ごす(「小人閑居して不善をなす」のパクリですか?)
恋はすぐに打ち明けない(これでうまくいかなかったら責任とってくれますか?)
過去にこだわらない(歴史から学ぶことも大切です。温故知新とか他山の石という
諺や格言もあります。)
花の名前を知っている(植物学者ですか?作者はどれだけ知っているんでしょうか?)
よいことは隠れてする(??)

本人にお会いしてどれだけの品格がおありの方か確認したいものです。
そしてお子さんにも。
(「別売『親の品格 親から子に伝えておきたい66のこと』も発売されているよう
です)

「女性の品格」「親の品格」という題で出版するには神経が余程○○くないと出来
ないことです。
こういった題の本を出さないのも「女性の品格」ではないでしょうか。

どうせなら白州正子さんあたりにこんな本を書いてもらいたいとも思いますが、残念
ながら故人です。
もちろん彼女ならこんな題名では本を出さないとは思いますが。


たとえ題名が出版社側のアイデアだったとしても。
そういえば「バカの壁」というベストセラー本の題名も不快でした。

いろいろ書きましたが、新聞広告を見ただけで実際読んだ訳ではありません。
それというのも著者への著作権料と、購買者数の300万人の1人に入るのがくやしい
からです。

貸していただけるのならやっぱりちょっとだけ読んでみたい?


医療専門のブログは別にあります。
井蛙内科開業医/診療録 
http://wellfrog.exblog.jp/
(内科専門医向けのブログです)
葦の髄から循環器の世界をのぞく
http://blog.m3.com/reed/
(循環器専門医向けのブログです)