小さな傷の治し方

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けがをしたときのキズの治し方。
昔は乾かして治す。
毎日通院して消毒する。
ご存知の方も多いことと思いますが最近キズの治し方に対する考え方が根本
から変わりました。

「かさぶたを作らず」が通説

病院に行くほどではない日々の小さなケガ。
薬を使って家庭で治す人が多いはずだが、その処置方法に新しい考え方が
広がり始めている。
北里大学名誉教授の塩谷信幸先生に新しい傷のケア方法を教えてもらった。

今まで傷は「早く乾かして、かさぶたを作って治す」とい
う考え方が一般的だった。
しかし、最近では「乾かすよりも、表面をぴったり覆って滲出液(しんしゅつえき)
を保った方が早く治る」というのが通説に。
実際、この治療方法で早く、きれいに傷が治るという報告もある。

滲出液とは傷口から出てくる血漿(けっしょう)成分のことで、細胞の成長を助け、
傷の治癒に欠かせない役割を果たす。
この滲出液を乾かさないように救急ばんそうこうで覆い、傷口を保護するという
考え方が「モイストヒーリング」と呼ばれ、実際の治療現場で活用されている。
「モイストヒーリング」は、ガラスが傷口に入り込んで取れなくなるなど、治療が
難しい傷以外は適用可能だ。

家庭では、米系医療機器メーカーのジョンソン・エンド・ジョンソンの「キズパワ
ーパッド」(ハイドロコロイドドレッシング材を使用)を使えば、簡単にこの治療
方法を実践できる。
ハイドロコロイドドレッシング材は、医療現場で傷ややけどの治療に使用されている
素材で、自然治癒力を高め、傷を早く治すのに効果的だという。

高度な素材を使っているため「キズパワーパッド」は、一般的な救急ばんそうこう
より価格は高め。
2~3日で治るような小さな傷や虫刺され、ニキビなどには一般の救急ばんそうこう
を使用し、治癒に少し時間がかかる傷に「キズパワーパッド」を使うなど、状況に
応じて使い分けるのがよい。

出典 日経新聞・朝刊 2008.3.29
版権 日経新聞

<コメント>
文中の塩谷先生は私の人生の中でかつて接点のあった先生です。
今でも元気にご活躍のご様子。
頭がさがる思いです。

<ブログ紹介>
ちょっとまじめなお話(傷の治療について)
http://blogs.yahoo.co.jp/amari694/archive/2006/09/06

<番外編>
○○○大学が2008年春新設した生命科学部で、入学手続き者が定員を大幅に上回っ
たため、無試験での転部希望を募り、8人が応じていたことがわかった。
○○○大学によると、生命科学部の定員280人に対し、1.48倍にあたる415人が
入学手続きをしたため、転部希望を募ったという。
文部科学省では2008年度、定員超過率が1.4倍を上回ると、補助金を交付しない
ことにしている。
そのため、生命科学部では基準を下回らせるため、転部の募集人員を25人に設定し、
志願した8人全員を希望する学部に転部させたという。
○○○大学の学生は「大学の責任で多く取っているのに、そっち(大学)の都合で移籍
してくれっていうのは、ちょっと勝手かなっていう」と話した。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00130970.html

渡海文科相は「学部を替えるということに教育上の合理的理由があるのかないのか、
しっかり問いただしたい。合理的理由がなければ、やっぱり不適切ということになる、
と考えている」と話した。
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200804150032.html
(最高学府たる大学もここまで地に堕ちています。しかも世に一流といわれている大学
での出来事です。嗚呼・・・)

医療専門のブログは別にあります。
井蛙内科開業医/診療録 
http://wellfrog.exblog.jp/
(内科専門医向けのブログです)
葦の髄から循環器の世界をのぞく
http://blog.m3.com/reed/
(循環器専門医向けのブログです)