野菜や果物の摂取とがんリスク
一般に、野菜や果物がカラダにいいという印象を持つ人は多い。
実際にがん予防の効果も期待できる。
国立がん研究センター「社会と健康研究センター」・津金昌一郎センター長は「多くの研究から、野菜や果物にはがん予防の可能性が示唆されています」と話す。
国立がん研究センターの研究グループでは、最新の研究結果を基に、日本人のがんと生活習慣との関係のリスク評価を行っている。
そこでは、「野菜と果物を不足なく食べれば『ほぼ確実』に食道がんの発生リスクを低下させ、胃がんについてもリスクを低下させる『可能性あり』と評価している。
また果物は肺がんのリスクも低下させる「可能性あり」となっている。
食道がんの場合、多く食べる人ほどリスクは下がる。
野菜と果物をあまり食べない人と比べて、どちらもよく食べる人は、がんになるリスクがほぼ半分となる。
それでは、具体的に1日にどのくらい食べればよいのでしょうか。
野菜と果物を合わせて400gとることが推奨されている。
さまざまな種類の野菜や果物を組み合わせて、1日で野菜を小鉢(70g程度のもの)で5皿、果物を1皿食べるように心がけよう。
これで約400g摂取できる。
野菜や果物には、各種のビタミン(葉酸含む)、ミネラル、ポリフェノール、食物繊維などのさまざまな成分が含まれている。
それぞれが持つ抗酸化作用や発がん物質の解毒作用、DNAの正常な複製維持作用などが、がん予防に役立っているものと推測される食物繊維の摂取は大腸がんのリスクを下げることも分かっている。
野菜や果物の摂取は、脳卒中や心筋梗塞をはじめとする生活習慣病の予防にもつながる。
できるだけ意識してとるようにして、不足しないようにしたい。
特に、外食の多い人は積極的にとるようにしよう。
日経Gooday 2019.12.2
<関連サイト>
野菜と果物の摂取量と食道がんリスク
https://wordpress.com/post/aobazuku.wordpress.com/757