ビール飲みすぎや冷房で下痢 避けた方がいい食品は?
急性の下痢の多くは、食べすぎによる消化不良、水分のとりすぎ、アルコールによる刺激などが原因で起こる。
夏場は特に、ビールの飲みすぎに注意が必要だ。
また、冷たいものの飲みすぎや、冷房の効きすぎなどから、腸が冷えて下痢を起こすこともある。
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急性の下痢の原因として感染性腸炎といってウイルス性腸炎(胃腸風邪やノロウイルスなどと診断される腸炎)や細菌性腸炎(鶏肉を食べた後に発症するキャンピロバクター腸炎や病原大腸菌など)も結構みかけます。
むしろこちらの方が多いかも知れません。
最初から「冷え腹」などと決めつける方が問題です。
冷えは下痢だけでなくさまざまな腸の不調の原因にもなるので、夏であっても腸は冷やさないように注意したい。
暑い屋外と冷房がきいた室内を頻繁に行き来することによる急激な気温差も、腸に大きな負担をかける」。
このほか気をつけたいのは、細菌やウイルスなどによる感染症だ。
夏場は主に加熱不十分の鶏肉に多く見られるカンピロバクターや、牛や豚の腸に生息する病原性大腸菌O157などによる細菌性食中毒が発生しやすくなる。これらの食中毒では、下痢のほか、腹痛、吐き気や嘔吐、発熱、脱水などの症状が表れることがある。
肉類は十分に加熱し、生野菜はしっかり洗うなど、この時期は特に衛生管理に注意したい。
下痢のときに消化管に負担をかけない食事とは?
腹痛を伴う下痢が生じているときは、消化管に負担をかけない食事をすることが大切だ。
消化に時間がかかる動物性脂肪や、消化されずに便とともに排出される不溶性食物繊維を多く含む食品、刺激の強い食品は控えたい。
冷たすぎたり熱すぎたりする食べ物も腹痛を引き起こす。
消化に悪い食品は避け、できるだけ消化に良い食品をとるようにしよう。
例えば、主食の穀類では、玄米やラーメン、菓子パンなどは避け、重湯やおかゆ、うどんなどをとるといい。
肉類は鶏肉など脂肪の少ないものを選び、豚肉やベーコン、ソーセージなど脂肪の多いものや加工食品は控える。
魚も同様に、タラやタイなど脂肪の少ない白身魚を選び、消化に悪いサバ、イワシ、サンマなどの青魚、マグロやウナギなど脂肪の多い魚は避けよう。
豆腐の味噌汁や野菜スープなども消化に良く、食べやすいのでお勧めでだ。
腹痛や吐き気が強くて食事がとれないときでも、ぬるめの白湯や麦茶、イオン飲料、経口補水液などを摂取して、脱水状態にならないように注意しよう。
下痢のときに避けた方がいい食品
1 動物性脂肪を多く含むもの
脂身の多い肉、青魚、マグロ、ウナギ、牛乳、ヨーグルト、チーズ、バタ
ー、マヨネーズ、生クリームなど
2 不溶性食物繊維を多く含むもの
わかめ、昆布など
3 刺激の強いもの
アルコール、コーヒーなどカフェインを含む飲料、炭酸飲料、コショウやワ
サビ、唐辛子などの香辛料など
4 冷たいもの、熱すぎるもの
参考・引用一部改変
日経Gooday 2020.8.24