「PCR検査、日本は不足していない」その根拠とは 「第2波、大幅不足とは言えぬ」
「日本は他国よりPCR検査数が少ないのではないか」。
新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、こうした指摘が常にあがる。
名古屋市立大の研究グループは、英国オックスフォード大が運営するサイトで9月20日までに集計された95カ国・地域の人口1千人あたりの検査数と、人口100万人あたりの感染者数の累計を分布図にした。
<関連サイト>
COVID-19 日本のPCR検査の現状
https://wordpress.com/block-editor/post/aobazuku.wordpress.com/1478
この分布図からは、感染者数が多い国は検査数も多いという相関関係が見て取れる。
点の集合体の左側にあると検査が不足している、右側にあると検査が充足していると解釈される。
第1波のときは検査不足が大きな問題となり、「検査数を抑えているので感染者が少ないのでは」という指摘もあがった。
だが4月17日までの累積の日本の位置は全体の傾向からずれていない。
一般的に検査が広がると陽性率は下がるが、同サイトによると4月の英国の陽性率が約22%なのに対し、日本は約6%たった。
ただし政府の専門家会議は5月29日に出した提言で、「4月上旬から中旬にかけて、医師が必要と判断した人にもPCR検査が迅速に行えない地域があり、検査体制の更なる強化が必要だ」と指摘。
コメント;
まさしく当地区もそれに該当します。
保健所に連絡しても全く取り合ってもらえない状況は以前も今も同様です。
国は、PCRの検査体制を拡充した。
「確かに第1波のときは局所的に不足していたが、第2波でも大幅に不足していたとは言えない」と前述の研究グループは言う。
コメント
こういった研究者は、常に新型コロナウイルスを疑われる患者と常時向き合っている最前線の開業医と違って、発熱患者の診察を日常行っているとは思えません。
PCRの検査体制の不備は全く変わっていません。
検査数と感染音数の関係を時系列(直近7日間の平均値)でみると、日本は検査数と感染者数がおおむね比例関係にある。
第2波では8月上旬までは感染者数も検査数も増え、以降はともに減っている。
一方、検査数が日本の10倍以上ある英国やドイツは、検査数が増えても感染者数は横ばいの時期がある。
感染が落ち善いた後も検査を拡充したため、低リスクの人も広く検査を受けた可能性がある。
陰性証明などに使われたのかもしれない。
PCR検査には見落としがある上、「偽陽性」も出る。感染の確率が低い集団に検査を行うと、偽陽性となる人は増えてしまう。
感染制御に成功した国はほとんどがPCR検査を大規模に行っているが、日本のように感染率が低い状況では、症状のない人すべてに検査する必要はない。
今後、迅速診断キツトが広がりそうだが、精度はPCR検査よりさらに低い。
キットの結果を確認するためのPCR検査体制の拡充が必要だ.
参考・引用一部改変
朝日新聞・朝刊 2020.9.27