都内死亡の8割、未接種 2回接種で死亡12% 8月以降 新型コロナ
新型コロナウイルスに感染して8月以降に死亡した東京都内の患者で、ワクチン接種歴が判明した412人のうち約12%(49人)がワクチンを2回接種済みだったことがわかった。
都が24日のモニタリング会議で明らかにした。
大半が糖尿病や高血圧といった基礎疾患がある60歳以上の患者だったという。*コメント
基礎疾患といっても一括りに出来ません。
基礎疾患の程度も様々でしょうし、基礎疾患自体によっても重症化リスクは一様ではありません。
一方で、死者の約8割はワクチンを未接種だったため、都は引き続き接種を呼びかけている。
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8月の時点で、高齢者の多くは2回接種が済んでいます。
ワクチン未接種の年齢構成を知りたいところです。
都によると、8月1日~9月20日にコロナに感染して亡くなったのは484人で、ワクチン接種歴が分かっている人は412人。
このうちワクチンを2回接種した後に死亡した人は49人(11.9%)、1回接種した後に死亡した人は38人(9.2%)いた。
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1回接種も2回接種も死亡率に差がないことになってしまいます。
2回接種して死亡した49人のうち、がんや糖尿病、高血圧といった基礎疾患がある人が45人を占め、48人が60歳以上だった。
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この記述からは、2回接種しても死亡例があること、ほとんどが基礎疾患があることがわかります。
しかし、その基礎疾患の程度の定量化は難しく、年齢も60歳以上というだけでなく60歳代、70歳代、80歳代、90歳以上といった細分化した結果が是非知りたいところです。
一方、ワクチンを接種していなかった死者は325人(78.9%)。
うち基礎疾患がある人が253人で、ない人が17人、疾患の有無が分からない人が55人だった。
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「ワクチンを接種していなかった死者」の内訳が「接種出来なかった年齢層」がどの程度いたのかが重要です。
要するに「接種出来なかった」のか「接種しなかった」のかということですが、「モニタリング会議」では触れたくない部分かも知れません。
「都内死亡の8割が未接種」と「2回接種で(も)死亡12%」という二律背反のタイトルをどのように解釈するかが難しいところです。
そもそも接種率がどれだけ進んだ時点での分析かがわからないと、両者(接種者と非接種者)の比較は慎重にしなければなりません。
東京感染症対策センター(東京iCDC)専門家ボードのモニタリング会議は「ワクチン接種によって死亡の発生を抑える効果があると考えられる」と結論付けた。
会議では、都内の感染状況や医療提供体制が改善に向かっていることも報告された。
1週間平均の感染者数は572.457人(22日時点)と、1週間前の1095.1人から減少。
入院患者数も2046人で、1週間前の3097人から大きく減った。
参考・引用一部改変
朝日新聞・朝刊 2021.9.25