ムズムズ、秋の花粉症に注意
せき・微熱・・・コロナ初期と似た症状、自己判断は×
この季節、目がかゆくなったり、鼻がムズムズしたり。
雑草の花粉によって、秋にも花粉症の症状が出る人がいる。
ただ、症状の中には新型コロナと見分けがつきにくいものもあり、医師は花粉症だと決めつけずに、体の不調を感じたら外出を控えるよう呼びかけている。
日用品メーカーのエステーがまとめた秋の花粉症の対策ガイドなどによると、秋の花粉はススキやブタクサといった雑草で、遠くから花粉が飛んでくる春と違い、数キロから数十キロの範囲で飛散する。
そのため、花粉が少ないエリアもあれば、河川敷や公園の周辺といった雑草が多い場所や草刈りをした直後はたくさんの花粉が舞うなど、飛散状況は環境に左右されやすい。
また春は症状が数カ月続く人が多い一方で、雑草は点在していることから、秋は、短期間で複数回の症状が現れる違いもある。
散歩をする時は、雑草が多い場所を歩くのは避けて、不織布製のマスクの着用が有効だ。
特に注意が必要なのは、今年初めて秋の花粉症の症状が出る人を中心に、花粉症と、コロナの軽症や初期症状との見分けがつきにくい点だ。
鼻水や鼻づまり、せきやたんのからみ、微熱、だるさなどは両方で起こる。
「花粉症だと思います」と受診した人が、PCR検査で陽性が判明するケースもある。
花粉症の症状と思い込み、外出時や職場で周囲に感染を広げる可能性もある。
安易に花粉症と自己判断するのではなく、鼻やのどに違和感があれば外に出ることを控えて、必要があれば検査を受けたい。
また花粉症の人は目がかゆくなっても、指でかかないように注意する。
コロナのウイルスのついた手で目や鼻、口を触ってしまうと、粘膜から感染するリスクがある。
自分がいつコロナや他のウイルスに感染するかは分からない。
花粉症の症状であっても、鼻をかんだり、せきやくしゃみを手で覆ったりした後には、アルコール消毒や手洗いを徹底する。
自分が周囲にコロナを感染させるかもしれないということを、誰もが常に考える必要がある。
参考・引用一部改変
朝日新聞・朝刊 2021.10.18