原因不明の小児肝炎

原因不明の小児肝炎

国内外で報告が続く原因不明の子どもの肝炎について、米疾病対策センター(CDC)は6日、患者109人の調査を進めていると発表した。

このうち十数人が肝臓移植を受け、5人は死亡したという。

日本でもこれまでに、該当する可能性のある患者7人が報告されている。

 

A~E型の肝炎を引き起こすウイルスは確認されておらず、原因は分かっていない。

一方、肝炎を発症した5割以上の子どもから風邪などの症状を引き起こす「アデノウイルス」が検出された。

このうち「41型」という種類が検出されたケースが複数報告された。

ただ、このウイルスは胃腸炎の原因になるが、健康な子どもで肝炎の原因となることは通常なく、関連性ははっきりしていない。

 

新型コロナウイルスとの関連もわかっていない。

CDCの感染症センターは「予備的な分析では、新型コロナの流行前も含め、小児の肝炎や肝移植が大幅に増加しているわけではない」と指摘してる。    

 

参考・引用一部改変

朝日新聞・朝刊 2022.5.8

 

 

<参考>

小児の原因不明の急性肝炎について(厚労省

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25548.html

世界保健機関(WHO)の報告によると、5月6日現在、12カ国で少なくとも169例(死亡1名)の小児における原因不明の急性肝炎が継続して報告されている。

うち、74例でアデノウイルスが検出されているが、原因ウイルス等については不明であるとされている。

また、小児における急性肝炎が実際に増加しているのかについても、不明であるとしている。

WHOでは、この急性肝炎の原因特定を目的として、暫定的な症例定義を定め、各国に症例定義に該当するケースの報告を求めている。