ワクチン接種後の解熱鎮痛剤使用

ワクチン接種後の解熱鎮痛剤使用は抗体獲得に影響しない

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第96回日本感染症学会総会・学術講演会が、4月22日~23日オンライン開催された。

以下は、谷 直樹氏(九州大学大学院)の「BNT162b2 mRNAワクチン接種後の副反応と解熱鎮痛剤内服が抗体反応に与える影響の検討」の概要。

・解熱鎮痛剤は全体の約45%で使用されており、発熱を認めた集団の80%以上が使用していた。

・単変量解析において、局所の副反応は抗体価と相関を示さなかった。

全身性副反応のうち1回目接種後の皮疹、2回目接種後の発熱、倦怠感、頭痛、悪寒の有無が抗体価と有意な関連を示した。

・単変量解析で有意になった項目を用いて多変量解析を行った結果、2回目接種後の発熱の程度、女性、年齢と抗体価の相関が認められた。

・2回目接種後に体温が38度以上に上昇した集団は37度未満の集団より約1.8倍抗体価が高く、性別、年齢別のいずれの解析においても、2回目接種後の発熱が強いほど抗体価がより高くなる傾向が見られた。

・解熱鎮痛剤を使用しても抗体価の低下は認められず、発熱の程度による違いも認められなかった。