巻き爪

ただでさえ痛いことが多いのですが、感染を起こすと爪周囲炎とかひどくなると
「ひょうそ」といって指全体に菌がまわり死ぬほど痛くなります。
手でも足でも、指の痛みはとても強いのです。

<参考サイト>
深爪にご用心、陥入爪とは
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/5429/nail.html
(いきなりシュールな写真が載っています)
素人でもできる陥入爪(爪周囲炎)の治療
-爪ヤスリとテーピングの併用-
http://www.wound-treatment.jp/next/wound375.htm
爪周囲炎のいろいろ
http://www.ogorimii-med.net/advice/isibasi3.htm

ケアの心得  深爪は禁物

足指の爪(つめ)の端が指に食い込んで痛い・・・。
こんな経験がある人は多いだろう。
日本人の10人に1人がなるともいわれ「巻き詰め」。
痛いからといって食い込んだ爪を深く切ると、後でもっと痛くなる。
巻き爪を防ぐ日ごろのケアと、なってしまったときの処法を探った。

神奈川県在住の杉本葉子さん(仮名、46)は高校生の時から巻き爪に
悩んできた。
両方の親指の爪の端が内側に巻いて肉に食い込み、一歩ごとに痛む。
社会に出てパンプスを履くようになるとますます悪化。手術も受けたが再発し、
「歩くのもつらかった」と言う。

= 痛い足の巻き爪  8割が女性 = 
巻き爪の8割は女性で、子どもからお年寄りまで幅広く発症する。
大抵の人は爪の角を深く切り込んで肉に食い込むのを避けようとするが、
「それが良くない」と専門医は口をそろえる。
 
深爪をすると一時的に痛みは軽くなるが、爪に押さえられていた部分の肉が盛り上
がり、ますます爪の角が食い込むようになる。
先端が内部に潜り込み、見える部分をいくら切っても端がトゲのように肉の中に残る。
中で炎症が起き、一層痛みがひどくなりがちだ。
 

伸ばすが基本 矯正も盛んに

切り方に注意
こんな時には爪を切るのではなく、伸ばすのが基本。
風呂上がりに爪の角が当たる部分に小さく丸めた脱脂綿を詰めると、爪が食い込まなく
なり痛みがやわらぐ。
毎日取り換え、めり込んだ爪の角が皮膚の外に出るまで続ける。
初期ならばこれで治ることもある。
詰めすぎは爪が割れるので注意が必要だ。
 
爪の切り方にも注意。
先端をまっすぐにして角を残す「スクェアカット」がよい。
爪の先から肉が見えない程度の長さにするのがコツだ。
爪の角は丸みを付ける程度にとどめる。
 
痛みがひどい、巻きがきついという人は医師に相談するとよい。
以前は手術しかなかったが、最近は器具を使って爪の形を直す「爪矯正」が盛んに
なってきた。
 
代表的な「超弾性ワイヤー」方式は、高田馬場病院(東京都豊島区)などで診療する
町田英一医師の考案。
爪の先の白い部分に小さな穴を2つ開け、上から細いワイヤを差し込んで両端を爪の
内側に沿わせる。
 
ワイヤは形状記憶合金でできており、元の真っすぐな形に戻ろうとする。
爪を内側から押し広げる力が働き、次第に広がっていく。
「ほとんどの人は対応でき、手術が必要になる人は年に数人」と町田医師。
この方法で矯正している杉本さんは「布団が触っても痛かったけど、痛みがなくなり
ました」と話す。

難点は爪が伸びるとワイヤを入れ替える必要があるため、1~2カ月に1回通院する
必要があること、深爪している人はすぐにはできないことだ。
形状記憶合金のプレートを爪に張るなどの代替法もあるが、矯正力はやや弱い。

長所も短所も
もう一つの主流である、VHO法はドイツで開発された。
金属性のフックを爪の両側にかけ、爪の中央で引っ張り、縁を持ち上げる。
緩んだら強く巻き直す。
爪の中ほどにフックをかけるので「深爪している人にもでき、通院も3~4カ月に1回
でいい」と、早くから取り組んだ皮フ科シュウゾ-(大阪府)の河合修三医師は話す。
 
難点は肉に潜り込んでいる爪の縁は軟らかいのでフックで崩れることがあること、爪が
強く食い込んでいると装着時に多少の痛みを感じることだ。
ただ体験者の大西泰子さん(43)は「一瞬輪ゴムではじかれたような感じがしたけど、
巻き爪の痛みに比べるとずっと楽。その後は全然痛まず、気にならない」と話す。
 
どちらの方法も器具を付けた時点で爪の食い込みが弱まり、痛みは軽くなる。
だが爪の形が治るまでには数カ月から数年かかる。再発もしやすく、何度も治療が必要
になることも多い。
健康保険は効かず自費診療になる。
「効果と限界についてよく説明を聞いた上で、自ら判断してほしい」と河合医師は話
している。


靴や歩き方気をつけて

巻き爪の原因は深爪以外にもある。
まず靴の問題。
先のとがったおしゃれな靴を履くと、巻き爪になりやすい。
足先に余裕のある靴 が望ましいが、つま先が細いハイヒールが好きな人 も、通勤の
ときは歩きやすい靴に履き替えるなど、工夫したほうがよい。 

歩き方の問題も指摘されている。
爪はもともとは巻 いていて、足指でしっかり地面をけることで平らになるとされる。

寝たきりなどで足を使わない人の爪は大抵巻いている。
足指で地面をつかむような感じで歩くと巻き爪の予防になる。

このほか、足先を何かに強くぶつけると、それがきっかけで巻くこともしばしばある。

これらの原因をすべて避けても、もともと体質的に巻きやすい人もいる。
日常のケアと治療を組み合わせ、うまくつきあうことが重要だ。

出典 日経新聞・朝刊 2008.8.9
版権 日経新聞
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<関連サイト>
陥入爪と巻き爪に関する質問集
http://tamamed.web.infoseek.co.jp/dr-m/j_itn.html
(わかり易いリアルな写真つきで解説されています)
http://www.d1.dion.ne.jp/~birdy/etc/maki.htm
(体験談です。写真を避け挿絵になっています)
NHKためしてガッテン「激痛・転倒の真犯人!足のツメ変形の恐怖」
http://www3.nhk.or.jp/gatten/archive/2008q3/20080702.html
ああこの痛い巻き爪なんとかしたい
http://tsume.ciao.jp/tsume/
巻き爪のお悩みなら巻き爪119番http://www.makitsume119.com/selfcare.htm
巻き爪矯正技術VHO - 血を出さず痛くない巻き爪矯正技術
http://www.vho.jp/medi/suisen/index.html

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