いぼ

うおのめ・たこ・いぼ。
わかっているようで本当はよくわからない。
そんな方にはこんな記事はいかがでしょうか。

治療は根気良く、「暗示」も効果

いつの間にか手や足に硬くて小さな盛り上がりができていた。
「これって、いぼ?」。
痛みはないが、見た目も気になる。
ただ、取るのは面倒そうだし、もし、取ったら血が出るようで怖い……。
 
いぼは医学的に「疣贅(ゆうぜい)」と呼ばれる。大きく、ウイルス性と、それ以外
に分けられる。
皮膚科医が、ふつう「いぼ」と呼ぶのはウイルス性で、ほとんどはヒト乳頭腫ウイルス
(HPV)の感染によるものだ。
 
ウイルス性のいぼは、小さな傷から皮膚の中へウイルスが入り込み表皮の基底細胞に感染、
細胞分裂を繰り返して塊になる。
東京女子医科大学(東京都新宿区)の川島真教授(皮膚科)によると、HPVには、
手足にできる尋常性疣贅、生殖器にできる尖圭コンジローマ、若い人の顔や手の甲などに
できる青年性扁平疣贅などがあり、「ウイルスの型は100種類以上ある」と説明する。

HPVとは別のウイルスが原因で、子どもにできやすい「水いぼ」もある。
ウイルス以外では、加齢や紫外線が原因の老人性のいぼの「脂漏性角化症」などがある。
    
    ■ ■ ■
 
いぼを放っておくと、どうなるか。
ウイルスと聞くと、「重い病気になるのでは」と不安になる。
自然になくなることもあるが、川島さんは「消えないで数が増えることもある。まず皮膚科
で、的確な診断をしてもらい、症状や部位に応じた治療を受けましょう」と薦める。

また、顔など、いぼができた部位によって、すぐに取りたい人も多いだろう。
確実に効くワチンや特効薬はないが、治療法として、液体窒素で凍らせて取る冷凍凝固法、
電気やレーザで焼いて取る方法がある。
ただ、再発することもあり、1回の治療で完治すると限らない。
 
効果がある治療法も患者によって異なる。
根気強く治療することが大事だ。
    
    ■ ■ ■

予防法はあるのか。
目に見えない小さな傷からウイルスが入り込むので、防ぐのは難しい。

患部をひっかいた手で皮膚を触ると他人にうつすこともありうるが、健康な皮膚なら感染する
ことはほとんどなく、さほど気にしなくていいだろう。

「いぼ地蔵へお参りすると治る」といった迷信による「暗示療法」が効くこともある。
東京慈恵会医科大学(港区)の石地尚興・准教授は「科学的根拠は分からないが、よくなる
と信じ込むことで免疫力に良い影響を与えるのではないか」。
治療を受けたうえで、あまり神経質にならずに、いずれ治ると思うのがいいようだ。
 
いぼと間違えやすい症状に「魚の目」がある。
足の裏の付け根が靴などで圧迫され続け、皮膚が硬くなりできる。
芯のようになった皮膚が神経を圧迫するため、痛みがある。
石地さんは「子どもにはできにくいが、大人には魚の目、いぼの両方の可能性がある。
きちんと分けて治療してほしい」と話す。
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出典 朝日新聞・朝刊 2008.4.28
版権 朝日新聞社  

<コメント>
「いぼ地蔵」科学的根拠は分からないが・・・謙虚なコメントです。

<関連サイト>
皮膚科Q&A
http://www.dermatol.or.jp/QandA/
日本皮膚科学会のホームページです。第23回でイボがとりあげられています。)
尋常性疣贅(いぼ)
http://www.e-skin.net/dd_v.htm
うおのめ・たこ・いぼ
http://www.juvela.net/dictionary/discomfort/foot02.html

<自遊時間>
茶番 「やめるのをやめた」・・・ 姫井参議院議員


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