麻生さん、医療関連ニュース2連発

政治的な内容は、このブログでは排して来ました。
しかし、医療に関わる一国の首相の発言として今回ばかりは記録にとどめておきたい
と思います。
これは失言ではなく本音の吐露というところに問題があります。

「何もしない人の分を何で私が払う」医療費巡り麻生首相
「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」。
麻生首相が20日の経済財政諮問会議で、こんな発言をしていたことが、26日に公開された
議事要旨で明らかになった。
自らの健康管理を誇ったうえで、病気予防の重要性を訴えたものだが、保険料で支え合う
医療制度の理念を軽視していると受け取られかねない発言だ。

首相は社会保障費の効率化の議論の中で「67、68歳になって同窓会に行くと、よぼよぼ
している、医者にやたらかかっている者がいる。
学生時代はとても元気だったが、今になるとこちら(首相)の方がはるかに医療費がかかって
ない」と指摘。
自ら日課にしている朝の散歩が役立っているとしたうえで、「私の方が税金は払っている。
努力して健康を保った人には、何かしてくれるというインセンティブ(注:動機づけ)がない
といけない」と強調した。
http://www.asahi.com/politics/update/1127/TKY200811260392.html
出典 asahi.com 2008.11.27
版権 朝日新聞社

<コメント>
「たらたら飲んで、食べて、何もしない人」
のところを読んで
「たらたらホテルのバーで飲んで、ホッケの煮付けを食べて、解散も二次補正予算もしない人」
のことかと思いました。


社説:「医師は常識欠落」 麻生さん、「失言」では済まない
全国都道府県知事会議で医師不足への対応を問われた麻生太郎首相が「自分で病院を経営して
いるから言うわけではないが、医者の確保は大変だ。(医師には)社会的常識がかなり欠落
している人が多い」と述べた。
地方の医師不足の原因が医師側にあることを指摘したかったとみられるが、乱暴な発言だと
言わざるを得ない。
これには医師の団体だけでなく、首相を支える政府・与党からも批判や苦言が相次いだ。
異例のことである。

麻生首相はさらに「(医師不足が)激しくなれば、責任はお宅ら(医師)の話ではないのか。
お医者さんを『減らせ、減らせ』と言ったのは、どなたでしたかという話も申し上げた」と
追い打ちをかけた。

医師の団体が医師抑制を働きかけたことは事実だが、それを後押ししたのは自民党だった。
医師不足を医師側の責任と主張するのなら、客観的な事実を示すべきだ。
自らの病院経営の中で感じたことを話したのだとすれば説得力がない。
首相発言は医師不足の現状を打開する手がかりになるどころか、混乱をもたらすだけだ。
こういう発言こそ「社会的常識」を欠いたものと指摘せざるをえない。

麻生首相は同知事会議の後、記者団に「まともなお医者さんが不快な思いをしたというので
あれば、申し訳ありません」と釈明、発言の翌日、首相官邸を訪れた日本医師会唐沢祥人
会長に対し「言葉遣いが不適切であり、撤回したい」と陳謝した。
一日で撤回に追い込まれるような発言は二度とすべきではない。

言わなくてもいいことを軽々に口にし、医師不足にどう対応するのかという、国民が一番
聞きたいことを言わないというのは、おかしい。
これでは医療に対する国民の不安を取り除くことはできない。

医師不足を招いた歴史的な経過を踏まえて原因を分析し、具体的な解消策を示すのが政府の
仕事である。
麻生首相には発言を改めて謝罪し、医師不足対策の先頭に立ってもらいたい。
妊婦が受け入れを断られて死亡した問題が起きるなど、医師不足の解消は直ちに取り組むべき
問題だからだ。

人手不足で過重な勤務をしながら、現場で患者のために日夜働いている医師はたくさんいる。
こうした医師らの努力を麻生発言が無にしてしまうことにならないか、心配だ。「失言」だ
と釈明して済む問題ではない。
医師不足という「未曽有の危機」を麻生首相はどこまで理解しているのだろうか、と言いたく
なる。

医師不足対策は緊急の課題である。
国、都道府県、そして病院や診療所の医師らが足並みをそろえて動き出さないと、問題は解決
しない。
医師の理解と協力が何よりも必要なときに、あえて神経を逆なでするような不用意な言葉を
投げつけてしまった責任は重い。
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/archive/news/20081121ddm005070080000c.html
出典 毎日新聞 2008.11.21 東京朝刊
版権 毎日新聞社  

イメージ 2

出典 日経新聞・朝刊 2008.11.25
版権 日経新聞
(画像をクリックすると大きくなります)


<コメント>
文中の「医師の団体が医師抑制を働きかけたことは事実だが・・・」
この部分、本当に事実なんでしょうか。
たしかに「医師は常識欠落」しています。
医師の団体である日本医師会
その政治団体である医師連盟は自民党にどれだけ医療制度を改悪されても、その党首にあれだけ
悪し様にいわれても支持し続けています。
私もさすがにそのあたりの矛盾を感じて、今年は連盟費(これは「寄付」だそうです)を払い
ませんでした。

<関連ブログ>
首相の発言より医師会に問題では
http://blogs.yahoo.co.jp/s281218/37171360.html
(ある市会議員はこういっています)


ワオキツネザルが電気ストーブで暖 愛知・犬山のモンキーセンター
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電気ストーブにあたり暖をとるワオキツネザル=25日午後、愛知県犬山市の日本モンキー
センターで

愛知県犬山市日本モンキーセンターで25日、マダガスカル固有種のワオキツネザルが電気
ストーブで暖を取り始めた。
昨シーズンから始まった行動パターン。1匹が飼育員用の電気ストーブに興味本位で近づき、
これを見て、約40匹すべてがまねをするようになった。
 もともと体温調節能力が低く、晴れた日は太陽に向かって手足をいっぱいに広げて日光浴を
するのが日課
電気ストーブに当たるのは曇りの日や夕方近くで、2-4匹ずつストーブの前に集まる。

出典 中日新聞・朝刊 2008.11.26
版権 中日新聞社


読んでいただいて有難うございます。
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