ふくろう切り抜き帖 2008.11.8

ショッキングなニュースですが、ご存知ない方も多いのではないでしょうか。
衛生面でも重大な意味を持つ話です。
以前から受水槽については、鳩や猫などの死骸が見つかった話はありました。
しかし人間の話は初めてです。
大きなニュースにならなかったのには何か理由があるのでしょうか。

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出典 朝日新聞・朝刊 2008.12.4
版権 朝日新聞社
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<関連サイト>
受水槽
http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=1224
10m3以上の受水槽を備えた給水設備は簡易専用水道として、水道法で1年以内ごとに1回、
水槽の清掃や厚生労働大臣の指定する検査機関等による定期検査などを行うことが義務付け
られている。

受水槽に男性遺体 その水を飲食店に供給していた!
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081202-00000003-jct-soci
このショッピングセンターには10店舗を超える飲食店が入居していることもあり、これが
インターネット上では様々な憶測を呼んだ。
掲示版やブログでは、
 「もうドンだけ水を入れ替えてもこの施設の水は絶対飲めない」
 「ひと月近くも、このショッピングセンターではこの水を使用していたことになる。夏場
  でなかったのがせめてもの救いか?」
 「客が死体水飲んだのなら精神的苦痛は計り知れない」
といった書き込みが相次ぎ、大きな「騒動」に発展。このショッピングセンターの内部で
掲示された「上水道の使用を中断しております」と書かれた張り紙を撮影した写真なども
次々にネット上に掲載される事態になっている。

「飲み水として問題がなかった」?というミステリー
イオンの広報担当者はJ-CASTニュースに対し、事件があったことを認めているが、遺体が
どれだけ受水槽に存在していたかについては、「警察の捜査中で、お話する立場ではない」
としている。
ただ、このショッピングセンターでは「3か月おき」、「1か月おき」、「毎日」の点検を
行っており、08年10月27日には受水槽のなかの清掃と点検、11月8日には「3か月おき」
の点検を行ったという。
受水槽の水は、事件発覚までの08年11月中に飲食店やトイレなどの給水設備に使われたが、
「法令上、飲み水として問題がなかった、ということを確認している」(同社広報担当者)
としている。
また、通報を受けた三重県の松阪農林商工環境事務所も「残留塩素の検査が毎日行われて
いることを確認しており、水道は水質的に問題ない状態だった」としている。
同事務所によれば、受水槽の末端での検査で残留塩素量が減っていなかったという検査結果
だったため、「水質に問題ナシ」との判断をしたということだ。

残留塩素の検査では、受水槽に汚染物が入っていた場合、塩素の量が減ることが確認される。
都内のある保健所の職員は「遺体といった有機物が受水槽に入れば、塩素量が減っている
ことに気づくはず。水質検査に引っかからないはずはない」と話しており、なぜ水質に
問題がないということになったのか、謎は深まるばかりである。

イメージ 2


<きょうの一曲>
LIBERTANGO played ヨーヨーマ
http://jp.youtube.com/watch?v=44QBoISwIkg


読んでいただいて有難うございます。
コメントをお待ちしています。
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