暖房器具による低温やけど

暖房器具による低温やけど 

景気の低迷は、冬の暖房にも影響しています。
今冬の家電店での売れ筋の暖房機器もエアコンなどの高価なものより、
タツやあんかが売れていると新聞記事に出ていました。
(あんかは安価?)
先日、カイロで背中に低温やけどができた患者さんがお見えになりま
した。
内科というためなのか、実際に低温やけどを経験することは余り多く
ありません。
しかし、熱湯と変わらない低温やけどの程度(皮膚がめくれた2度の
熱症)を目の当たりにしてびっくりしました。
ふだん危険を感じることなく使っているものが原因になるわけですから、
結構身近なやけどかも知れません。

以下は「低温やけど」のお話です。

長時間の接触で起こる
-感じにくく、重症化しやすいのが特徴-
低温やけどは体温より少し高い熱に数時間さらされていると起こります。
皮膚に接触するカイロや電気あんかや湯たんぽなどには注意が必要です。

● 意外と皮膚の損傷が深いのが特徴
「やけど」は、皮膚が熱によって損傷された状態です。
普通の高温が関係したやけどと違い、体温より少し高い熱が数時間作用
して起こるものを、低温やけどと言います。

46度の熱源なら1時間半でやけどを起こすといわれています。
皮膚に押しつけるようにして使っている場合には、その時間はもっと
短くなります。
しかも、この程度の温度では熱さや痛みを感じないために、長時間の
やけどとなり皮膚の損傷が深いのであなどれません。
それだけに重症化しやすいやけどということができます。

● 知覚が鈍い足に多いが特徴
原因は電気あんかや湯たんぽ、電気敷毛布、電気カーペットなどによる
ケースが多く、やけどの部位は脚がほとんどといわれています。
その理由は体の中でも足は知覚が鈍く、低温やけどを起こしやすいと
いうことが考えられます。
冷え性で電気あんかや湯たんぽなどを使う機会が多い女性が起こし
やすく、さらには熟睡や泥酔で熱に気付きにくいときに起こる場合は
重症化します。
今回経験したケースも朝起きたら気づいたやけどでした。
睡眠薬の常用者、糖尿病などで知覚障害のある人も、このやけどが
起きやすくなります。
小さい子どもさんの場合は、痛みを訴えられないので、低温やけど
起こす危険があります。
 
予防するには、当然のことながら暖房器具を使用する際にはつけっ放し
にしないことです。
具体的には電気あんかや電気毛布なら、寝る前に寝床を温めておいて
就寝時には電源を切るか、またはタイマーを1、2時間に設定しておく
ようにします。
熱源に直接ふれないようにする工夫としては、使い捨てカイロは必ず
衣類の上に貼ることや湯たんぽは厚手の布製の袋に入れる(タオルで
包むとずれて直接皮膚にふれることも)ようにします

低温やけどの場合、通常のやけどと違って、水で冷やしても応急手当
の効果があまり期待できません。
また、自分で水ぶくれをつぶしたり、皮膚に何かを塗ったりすると、
傷から感染するおそれがあります。


鳥インフルエンザ 関連ニュース>
ベトナムの女性、鳥インフルで死亡か 感染した女児の姉
ベトナム北部のタインホア省で8歳の女児の鳥インフルエンザ(H5
N1型)感染が確認され、その姉(13)も死亡していたことが8日、
明らかになった。
中部クアンナム省でも鳥が大量死。
感染被害の広がりを懸念する衛生当局は全国の地方組織に感染症
対策の強化を指示した。
 
死亡した女性は昨年12月31日に高熱と呼吸困難のため入院、1月2日
に死亡した。
現地の病院関係者が明らかにした。
妹は感染が確認されており、病院に入院しているため、姉も鳥イン
フルエンザに感染していた可能性が高いとみられる。
ベトナムでH5N1型の感染が確認されたのは約10カ月ぶり。
7日付タン・ニエン紙は、同国中部のクアンナム省で約1000羽の鳥
が今月初めに死んだと報じた。
原因は明らかになっていない。
出典 NIKKEI NET 2009.1.8
版権 日経新聞

北京市鳥インフルエンザに感染した女性が死亡
北京市鳥インフルエンザ(H5N1型)に感染した女性が死亡
した問題で、同市衛生局は女性と接触した116人を含め「人から人へ
感染した確率は、ほぼない」と説明した。
国営の中国中央テレビなどが8日報じた。同局の報道官は、女性と
接触した人が1週間後になっても発症しなければ、感染拡大を封じ
込めたことになる、との見解を示した。
出典 NIKKEI NET 2009.1.8
版権 日経新聞
<記事内の解説>
鳥類がかかるA型インフルエンザの一種で、H5N1型、H7N7型
などに分類される。
感染した鳥類が全身症状などの特に強い病原性を示すものを「高
病原性鳥インフルエンザ」と呼び、鶏、七面鳥うずらなどが感染
すると大量死することもある。
 
生きた病鳥や内蔵、排泄物に接触することで、鳥から人間にも感染し、
発病した場合の致死率は5割を超える。
 
人から人への感染はまだ確認されていないが、人間の体内などで変異
して空気感染力などをもつ新型インフルエンザになると大流行する
恐れがあり、各国政府も警戒を強めている。