メタボ新指標

4月は、新入生や新入社員の健康診断の時期です。
肥満の指標としてBMIも項目としてとりあげられるようになりました。
そんな中、2009年3月1日の朝日新聞に「メタボ新指標」と題した健康記事
を掲載しました。

以下はその要旨と解説です。

腹囲÷身長=0.5以上 要注意! 
つまりウエストが身長の半分以上になったら、メタボリック症候群に要注意と
いうことです。
この値が、0.5以上の時は図のように高血糖、高血圧、高脂血症
のリスクが高まります。

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この新指標は、女性のウエスト90センチ以上で肥満を判定したらBMI25以上の
人の61%の見落としていたということから生まれました。
この新指標では98%の確率で見つけられたということです。

ご存知のように BMI=体重÷身長÷身長 です。
一方、新指標=腹囲÷身長。

身長が分母である点は変わりありません。
体重が腹囲に変わっているわけですが、身長が一定ならば、腹囲は体重に大体比例
するのが一般的です。

したがって何も新しい概念ではないということがわかります。
従来の指標は、腹囲のみで身長が考慮されていないことを指摘されて来ました。
このことは誰が考えてもおかしいと気づく簡単なことだったのに。

<追加編>
現在、日本では内臓脂肪の量などから「男性85cm以上、女性90cm以上」で、
高脂血症高血糖、高血圧のうち、2つ以上に該当するとメタボリック症候群と
診断されます。
タボリック症候群の判定基準にはBMIは入っていませんが、肥満の基準として一般的
に使われて来た指標です。
このBMIは少し難しい計算をしないと分かりません。
しかしこの新指標なら身長の半分よりウエストが大きいかどうかで簡単に判断出来
ます。 
 
<参考サイト>
以下のサイトで数字をインプットすると自分の肥満度が判定出来ます。
BMI判定
http://www.ahv.pref.aichi.jp/taikei/chap1_nn.html
体脂肪率計算
http://www.kenkodiet.jp/check_fat.html




読んでいただいて有難うございます。
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