知ってる?卵  その3



の続きです。



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出典 朝日新聞・朝刊 2009.12.2
版権 朝日新聞社

<番外編>
豚インフルエンザが相変わらず猛威を奮っています。
そんな中、幼児向けの抗ウイルス薬としてのタミフルドライシロップの供給がストップしてしまいました。そのためにカプセル状の大人用を処方する窮余の策がとられています。
カプセルの中身だけを使うわけです(専門的には「脱カプセル」といいます)。
私は中身だけを飲んだことはないのですが、噂では極めて苦くてまずいとのことです。
これでは子どもにそのまま飲んでもらうのは難しいですね。


それらのことについては、昨日の新聞に「子どもに薬どう使う」として出ていました。

以下はその内容の紹介です。
■日本感染症学会は、持病の有無に関係なく早期に抗ウイルス薬を使うべきと提言しています。
タミフルは、体重37.5キロ未満の子は幼児用に甘味を加えた顆粒状のドライシロップ剤を使います。
しかし、現在は品薄状態です。
■カプセルの中身は苦味に加え、八角に似たにおいがするので嫌がる子どもがいる。
工夫としては、甘くて風味の強いものと一緒に食べさせるといいようです。
具体的な一例としてはチョコレートアイスクリームと混ぜて食べさせる方法があります。
他の工夫としてはイチゴ味などの甘いヨーグルトやココアなどに混ぜる方法も考えられます。
■1歳未満への乳児へのタミフル使用については、添付文書には「1歳未満では安全性が確認できていない」と書かれています。
厚労省の薬事・食品衛生審議会安全対策調査会は今年6月、タミフルの服用とその後の異常行動の因果関係は不明だとしながらも、10代への使用の制限を「適当」とする報告を出しました。
厚労省はこれを受け、10代への使用の制限を続けています。
ただ法的拘束力はなく、最終的には医師の判断によるので、新型インフルでは、10代の子にもタミフルを処方する医師は少なくありません。
日本感染症学会は、10代の子にも必要に応じてタミフルを使うことを提言しています。
■10代に限らず子どもは、高熱により一時的に異常行動を取ることがあります。
薬の服用に関係なく注意して様子を観察する必要があります。
■日本産婦人科学会やWHOは、妊婦は重症化する可能性が高いので、症状が出たら速やかに抗ウイルス薬を飲むべきだと勧告しています。
疾病対策センター(CDC)は、胎児への悪影響はないとしています。
■予防投与は、抗ウイルス薬が効きにくい耐性ウイルスを生む危険性があります。
このため、WHOもCDCも控えるように勧告しています。
ただし、抗がん剤を使うなど、免疫力が低下している人たちは予防投与が望ましいので、その際には医師に相談して下さい。
リレンザには乳糖成分が含まれるので、牛乳に対して強いアレルギー反応を起こす人には注意が必要です。
その際にはタミフルが選択となります。


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新型インフルエンザ対策Q&A 子どもに薬どう使う
出典 朝日新聞・朝刊 2009.11.29
版権 朝日新聞社


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小さい子どもが熱を出したとき、お母さんやお父さんはどのように対処すべきなのか--。
その答えを学ぶための絵本「おねつをだしたピーパー」(写真)が発行された。
小児科医であるCharlotte Cowan氏によるヒッポ先生シリーズの第一弾で、「Peeper Has a Fever」の日本語版となる。
保護者向けのQ&Aも掲載しており、出版したサイエンティスト社では「小児科や産婦人科の待合室に置くなどして、お母さんやお父さんへの情報提供として役立ててもらえれば」などと話している。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/special/pandemic/topics/200907/511447.html





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2009.21撮影 「コルチカム」
ユリ科
和名 イヌサフラン
英名 オータム・クロッカス
原産 ヨーロッパ・北アメリ


<きょうの一曲>
夢見る想い(訳詞付)-ジリオラ・チンクエッティ
http://www.youtube.com/watch?v=sEljWh2MZhw&hl=ja




読んでいただいて有難うございます。
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