減らない女性の喫煙率

減らない女性の喫煙率  “女性のたばこ”に伴うリスクって?

厚生労働省が今年1月に発表した『平成22年度国民健康・栄養調査』によると、習慣的にたばこを吸っている人の割合が全体の19.5%となり、1986年の調査開始以降初めて20%を切った。
喫煙者全体の割合は年々減少の傾向を辿っているが、一方で女性の喫煙率は数年前から横ばいを保っている。
「この件に関して政府は、大きな問題として危険視しているようです。男性もそうですが、女性の喫煙にはさまざまな悪影響が考えられますから」と指摘するのは製薬会社・ファイザーの平田佳容さん。
世界禁煙デー」に合わせ、“女性とたばこ”と、年々受診者が増加している禁煙外来についてうかがった。

◆妊娠しにくい身体に…?! 喫煙に潜む害
喫煙が美容によくないことは言うまでもない。
ビタミンを壊し、肌からツヤとハリを奪う。
また年を重ねると、非喫煙者に比べ早期に“老け顔”になることもわかっている。
しかし、さらに深刻な問題も招く恐れがあるという。
喫煙習慣で女性は妊娠しにくくなるとの報告もある。
妊娠しても流産・早産、また新生児の低体重化や糖尿病、肥満のリスクが高まる可能性も報告されている。

さらに母親が喫煙者の場合、子どもに与える悪影響は父親だけが喫煙する家庭よりも多いという調査結果も出ている。
受動喫煙を強いられた子どもは言語能力や学力にも支障をきたすほか、中耳炎、気管支喘息、呼吸器感染症、小児ガンなどを引き起こす可能性が高まるとか。
父親よりも子どもと一緒に過ごす時間が多い母親は、受動喫煙に与える影響もはるかに大きいのだ。

医療機関の門を叩く 禁煙治療は12週で2万円
「少し驚いたのですが、“たばこをやめたい”と思っている喫煙者は全体の4割にあたるんです。この数字が、やめたいのに、なかなかやめれないことを物語っていますよね」と平田さん。
自分のために、家族のために禁煙を成功させたい…。そんな思いを抱え、禁煙外来に通う人は年々増加しているという。
しかし実際にはどのような治療を行うのだろうか?

禁煙の薬はニコチンパッチ、ガムそして飲み薬がある。
パッチとガムは薬局でも購入ができるが、飲み薬は医師の処方箋なしでは手に入らない。
飲み薬を処方されたら、それを12週間服用し、間隔をあけて全部で5回診察を受ける。
治療費は保険適用で3割負担とすると全部で約2万円ほど。
平田さんは「少し高いように感じるかも知れませんが、長いスパンでみると経済的です」とメリットをあげる。

◆禁煙成功の秘訣は“諦めないこと”
「一昨年のたばこの値上がり以来、禁煙外来を訪れる患者さんは増加しています。しかし、途中で通院しなくなってしまう人もいます。どうやら禁煙中に吸ってしまった自分に罪悪感を覚え、医療機関に行きづらくなってしまうようなんです」(平田さん)。

平田さんは禁煙成功のポイントを“諦めずに続けてみること”としている。
「治療中に吸ってしまってもそこで治療を諦める必要はありません。ドクターとともに最終の診察まで禁煙にチャレンジしてみましょう」。
タバコをやめたいと思っている人はまず禁煙外来で相談してみては?



<関連サイト>
たばこをやめたい! “本数を減らす”で禁煙できる?
http://life.oricon.co.jp/medical_insurance/news/2012288/
■減煙は残りの本数を大切に吸ってしまう。
吸う間隔が長くなることで、イライラしニコチン切れの症状が強まる恐れがある。
あまり賢いやり方ではない。
■ニコチンが脳に達すると、快楽を生む物質であるドーパミンが分泌され、同時に“また吸いたい”という欲求が生まれる。
そして、たばこが手放せなくなる。
これがニコチン依存症で、必ずしも喫煙歴や1日の喫煙本数だけで決まる訳ではない。
本数を減らしても、“吸いたい”という欲求に従いたばこをくわえている時点で、ニコチン依存症を断ち切っていることにはならず、結局喫煙を再開してしまうことにもなりかねない。
■本数を減らしたり気合で我慢する方法はストレスが溜まるぶん挫折率も高くなる。
グッズ(電子タバコ、禁煙飴やガム、禁煙応援アプリなど)や医療機関の力を借りて、上手に「たばこタバコを吸わない生活」に移行するほうが賢いやり方かもしれない。


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タバコが出世を左右? 喫煙が職場の人間関係に“影響する”が過半数
http://life.oricon.co.jp/81315/full/
■タバコを吸う、吸わないが職場の人間関係に果たして左右するのだろうか? 
転職サービス「DODAデューダ)」を展開するインテリジェンスが19日、25~34歳までのビジネスパーソン男女1,000人を対象に「タバコは、職場の人間関係・出世に影響すると思いますか?」などタバコに関する意識調査を発表した。
その結果、【人間関係・出世どちらにも影響する】と答えた人が17%、【人間関係に影響する】と答えた人は37%。合計54%と過半数の人が、喫煙は職場の人間関係に何らかの影響があると捉えていることが分かった。
■【タバコが職場の人間関係に影響する】と回答した人の捉え方は賛否両論。
「喫煙中に社内の人とコミュニケーションがとれるから」という人間関係に“有利”だという意見と、「喫煙者と非喫煙者の間に距離ができるから」という理由で“不利”だとする回答もあり、大きく2つの意見に分かれている。
■喫煙者、非喫煙者別に集計した結果をみると、喫煙者の中で人間関係に【有利】とした人の割合は49%、【不利】とした人の割合は51%でほぼ均等。
一方、非喫煙者は人間関係に【有利】とした人の割合が55%、【不利】とした人の割合が45%と、非喫煙者の方が「タバコは職場の人間関係に『有利』に働く」と感じている人が多い。
理由としては「タバコ部屋人事があるから」と、会議室を離れ喫煙所で行われる“タバコミュニケーション”に一言物申したいという非喫煙者の想いが浮き彫りになった。

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