耳あか

イメージ 1

国武 久己 白い樹林 額付きアートポスター
http://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/87985480


ちょっと抵抗のある話題ですいません。
実は医学的にも関係のある話なんです。

まずはサイトから紹介させていただきます。

1つの遺伝子のほんの僅かな違いによって、人間の耳あかが乾燥したタイプ
(乾型)になるか、それとも湿ったタイプ(湿型)になるかが決まることを
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科の新川詔夫教授らの研究グループが発見
しました。勿論、世界初の発見です。耳あかのタイプで薬の効き方が違って
くることも見つけています。耳あかから個人化医療(オーダーメード医療)
の道が開けるかもしれません。

弥生系の乾燥型の比率は岐阜や京都、愛媛、大分など西日本地域で高かった
ことが判明した。ただ、三重や島根など西日本地域の一部では乾燥型の比率
が低く、今回の調査で、渡来してきた弥生人の移動経路がさらに詳しく分か
るのではと期待される。

遺伝子の僅かな違いでタイプが決まる

人間の遺伝子の数は、およそ3万2000個です。その遺伝情報は、アデニン
(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)という4種類の塩基
の内のどれか2つが結びついた「塩基対」によって記憶されています。
塩基対が「文字」に相当し、塩基対の組み合わせ(塩基配列)によって遺伝
情報ができているのです。そして、人間の全遺伝情報(ゲノム)を記録する
塩基対の数は、3 0億塩基対にのぼると言われています。
新川教授が発見した耳あかのタイプを決める遺伝子は、「ABCC11」と言い、
この遺伝子の特定の場所の塩基の組み合わせが「GとG」か「GとA」だと
湿型の耳あかになり、「AとA」だと乾型になることを見つけたのです。
つまり、ABCC11遺伝子の長大な塩基配列の中の僅か1箇所の違いで耳あか
のタイプが決まっているということです。
ABCC11遺伝子は、細胞の中に入ってきた薬物や物質を細胞の外に排出する
機能を持っていることが知られています。
(途中略) 
新川教授は、この結果から、「湿型の人は排出機能が強く、乾型の人は弱い
ことが分かった」と言っています。

乾型と湿型で薬の効き方が違う

乾型の人と湿型の人とで排出機能が違えば、薬の効き方も違ってくるはず
です。
排出機能が弱ければ、投与した薬剤が排出されずに細胞内に貯まってしまう
ので副作用にもつながりかねません。
新川教授は、ABCC11遺伝子が湿型であるか乾型であるかをチェックする
ことでその人に合った医療、つまり個人化医療(オーダーメード医療)が
施せるようになるのではないかと考えています。
同教授は、個人化医療への応用を目指し、どんな薬がABCC11遺伝子に
よって排出されるかを徹底的に調べる作業を現在進めています。
耳あかが湿型の女性の方がお乳の出が良いという説もあり、長崎大学
付属病院が今回のABCC11遺伝子による耳あか判別法を使って調査を
続けています。

研究者のコメント

「これまでに33の民族の耳あかを調べていますが、乾型の人々はアメリカの
原住民やボリビアにもいることが分かり、アジアの人がマンモスを追って
ベーリング海を通りアメリカ大陸まで行ったことがうかがわれます。
日本人も縄文人は湿型でしたが、大陸から渡来した文化の進んだ弥生人
乾型だったのです。
耳あかのタイプの日本全県にわたる分布地図と世界の分布地図を是非完成
させたいと思っています」

耳あかのタイプ決定する遺伝子発見
http://www.jst.go.jp/kisoken/seika/zensen/12niikawa/index.html
耳あか遺伝子に地域差
http://slashdot.jp/science/article.pl?sid=07/09/18/2144258
遺伝子で異なる「耳あか」、高校生が渡来後の経路追う
http://www.asahi.com/science/update/0915/TKY200709150277.html
(日本に古代から住み、湿った耳あかを持つ縄文系日本人と、乾燥した耳あか
を持つ渡来系の弥生人の国内における分布を、つめから取れるDNAで
調査するという内容。)
耳あか遺伝子に地域差 高校生が日本人類遺伝学会で発表
http://www.sankei.co.jp/culture/kagaku/070915/kgk070915002.htm
<コメント>
実は腋臭にも関係するとのことですから他人事ではありません。
私は縄文人であることが判明しました。
皆さんはいかがですか?
商売柄多くの鼓膜を見て来ましたが、8~9割は「乾燥」型の印象が
あります。

医療専門のブログは別にあります。
井蛙内科開業医/診療録http://wellfrog.exblog.jp/
葦の髄から循環器の世界をのぞくhttp://blog.m3.com/reed/200708