女性の心筋梗塞

女性の心筋梗塞 50代から増加、たばこは要注意

心筋梗塞は男性の病気と思いがちですが、女性も油断はできないようです。
心筋梗塞は、心臓の筋肉(心筋)に酸素や栄養を送る冠動脈が動脈硬化などで詰まり、心筋の一部が死んでしまう病気だ。
カテーテルで血管を広げる技術などが進歩したため、すぐに治療を受けれ
ば多くは助かる。
遅れると心筋の壊死が進み、死に至る。
 
厚生労働省調査によると、2011年の患者数は4万1千人。
65歳以上の高齢者に多い。
患者の多くは男性だ。
女性では50代から増える。
それまでは2割以下だが、80代になると男性にぼぼ並ぶ。
その理由としては、「女性ホルモンのエストロゲンによる影響が
大きい。
 
女性は40代前半から卵巣の働きが徐々に衰え、エストロゲンの分泌が減る。
エストロゲン動脈硬化が進むのを抑え小血管のしなやかさを保つ役目も果たす。
分泌が減ると動脈硬化が進み、心筋梗塞のリスクも高まってしまう。

ほかにもリスタは潜む。
急性心筋梗塞で入院した人を健康な人と比べた結果、喫煙している女性は、していない女性より8倍発症しやすいという報告もある。
糖尿病の人は6倍、高血圧の人は5倍だった。

とくに喫煙は要注意。
エストロゲンの効果をじゃまして、動脈硬化を早めてしまう。
11年の厚労省調査では、習慣的に喫煙している女性は30~40代を中心に9.7%。
男性は32.4%で、ここ数年は減少傾向だが、女性は横ばいが続いている。
 
症状も男性より幅広い。
典型的な胸の激痛のほか、背中やおなか、のど、あご、腕の痛みなどが起こる。
歯が痛くて歯科医に駆け込むこともある。
高齢で発症するため、ほかの病気も併せ持つことが多い。
心筋梗塞と気づきにくく、治療が遅れがちという。
   
心筋梗塞の原因の多くは生活習慣に左右される。
約4万人を12年間追跡した調査では、エストロゲンに働きが似たイソフラボンが含まれる納豆や豆腐などの大豆製品を週5日以上食べる女性は、週2回以下の人より心筋梗塞脳梗塞になりにくいことが示された。
仕事や介護などのストレス、睡眠不足も発症の引き金になる。
血管をいたわってあげること。
地道に生活を見直せばリスクを減らすことができる。
女性に限らず、30分以上の早歩きを週3回、野菜や果物を毎日とり、肉より魚を積極的にとる食事を心がけることが大事となる。 

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出典 朝日新聞・朝刊 2014.6.20( 一部改変 )
版権 朝日新聞社



<関連サイト>
日本心臓財団
http://www.jhf.or.jp/q&adb/category/c4-2/

女性の心筋梗塞 40歳を過ぎたら生活スタイルを見直し対策を
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2013/020319.php







番外編
天海祐希が突然入院 痩せ形心筋梗塞の予防法
http://dot.asahi.com/wa/2013051500003.html