涙嚢(るいのう)炎

涙嚢(るいのう)炎

■理由もなく涙が止まらないときは、涙嚢(るいのう)炎かもしれない。
この涙嚢炎には、まぶたや頬、鼻にかけて痛み、腫れ、赤み、発熱などの症状が出る急性タイプと、目やにもたくさん出る慢性タイプとがある。
 
■涙嚢は眼球の内側にある袋状の器官で、目から出た涙が流れ込む。
ここから鼻へと続く鼻涙管がつまるのが涙嚢炎の主な原因だ。  

■高齢者に多い。
結膜炎や、鼻炎、蓄膿症など目や鼻の病気が鼻涙管の詰まりを引き起こす。
 
■急性の場合、抗生物質を服用するか点滴で治療を試みる。
治癒を早めるため患部に暖かい湿布を当てる場合もある。

■症状が慢性化しているときは、鼻涙管に細い針金を差し込んで、詰まっ
た部分を突き破る。
シリコン性のチューブを1カ月ほど鼻涙管に通して、再び詰まるのを防ぐ。
再発を繰り返すと鼻の骨に穴をあけて涙嚢との通り道をつくる手術をするケ
ースもある。 

■早期発見が重要。
自分で目頭を押さえて痛みがあると、涙嚢炎の疑いがある。


涙嚢炎の主な特徴
● 日常的に涙が止まらない
● まぶたや頬、鼻で痛みや腫れ、赤み、発熱が現れる
● 目やにがたくさん出る
● 鼻炎や結膜炎など鼻・目の病気が誘発するケースも
● 高齢者に多い


参考および引用
日経新聞・朝刊 2007.10.21