アルツハイマー、発症前に血液判定 国立長寿研など発見

アルツハイマー、発症前に血液判定 国立長寿研など発見

アルツハイマー病を発症する前に、原因物質が脳内に蓄積しているかを数滴の血液で判定する方法を、国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)や島津製作所京都市)の研究チームが発見した。

アルツハイマー病の原因物質のアミロイドベータは、軽度の認知障害などの症状が出る15~20年前から脳内で蓄積が始まるとされる。
検出には脳脊髄液を採取するなどして調べるが、体への負担が大きい。

■研究チームは、質量分析の感度を高めた技術を使い、血液約0・5ミリリットル(数滴分)でアミロイドベータに関連する2種類のたんぱく質の量を比較。
9割以上の精度でアミロイドベータの蓄積の有無を判定できた。

■アミロイドベータが蓄積しても認知障害を発症しない場合もあり、アルツハイマー病の早期診断法の実用化にはさらに検証が必要だ。
だが、治療薬の開発などに役立てられるという。