ジェネリック 信頼性は?

新薬の特許が切れた後、同じ有効成分でつくられ、価格が安い「後発医薬品ジェネリック医薬品)」。政府は医療費抑制のため、使用率を2020年度末までに80%以上にする目標を打ち出している。
ただ、抵抗感を抱く人もおり、有効性と安全性への信頼を高めていくことが課題となっている。

ジェネリックに変更して終わりではない。
その後も、患者さんの体に何か影響が出ていないか確認することが大切。


<私的コメント>
先発品はMRさん(医薬情報担当者)が様々な情報提供をしてくれます。
  MR
  https://ja.wikipedia.org/wiki/医薬情報担当者
もっとも、内容の多くは宣伝ですが。
一方、ジェネリックの場合は品質のことは別としてもMRさんは、われわれのような一切無床診療所には顔を出しません。
また先発メーカーの場合には、万が一薬剤の副作用が出た場合には連絡さえすれば飛んできます。
そして厚労省への副作用報告の書類への記入手続きをしてこれます。
しかし、ジェネリックではそういったシステムが確立していません。
副作用出ても厚労省へはなかなか報告できません。
また、流通経路も安定供給も先発品に比べて劣ります。
(安いにはわけがあるのです)
こういったことは「お役人」はどこまで把握しているのでしょうか。
少なくとも現場を知るらないのが、こういった人の特徴です。
「お役人」といえばもう一つ。
先日「高血圧の治療は利尿剤から使うべき」と財務省主計官がコメントしました。
これはとんでもないことです。
医療に関しては門外漢の役人が医療行為に具体的に口を挟むようになって来たのです。
きちんとした医学的知識がなく医師免許もない立場のものがこういった発言をすること自体、医師法違反の可能性さえあります。
昨今の国会議員はもちろんのことですが、官僚の高慢な考え方が具現化さrふぇた好例です。

   


ジェネリックは、新薬として販売された先発薬の特許期間20~25年が過ぎた後、同じ有効成分をもつ薬として発売される。
一般的に薬価は先発薬の5~6割程度。
使用率(数量ベース)は年々伸びて2013年9月時点では46・9%になったが、米国の約90%、ドイツの82・5%、英国の75・2%と比べ、大きく下回っている。
 
専門家が品質検証
ジェネリックの有効性や安全性は、新薬と同じなのだろうか。
厚生労働省が患者や家族約1千人に実施した2014年度の調査によると、「いくら安くなってもジェネリックを使いたくない」と答えた人が109人いた。
このうち、6割以上が「効き目や副作用に不安がある」を理由に挙げた。

ジェネリックは有効成分の種類や量、効能などは先発薬と同じでなければいけないが、形や大きさ、含まれる添加剤などは違ってもいいとされている。

薬が承認されるまでの手順も異なる。
先発薬は効果や副作用がわからないため、一定数の患者で有効性や安全性を確かめる「治験」が必要だ。
一方、ジェネリックは治験が不要で、薬を飲んだ後の血液中の有効成分濃度が先発薬と同様かどうかを人で調べる「生物学的同等性試験」などで済む。

先発薬とジェネリックで効果や副作用に違いがあると指摘する論文や学会発表は、これまでもある。

指摘に対応するため、国立医薬品食品衛生研究所では、専門家による「ジェネリック医薬品品質情報検討会」を設け、薬の品質を調べてきた。
08年から今年2月まで14回の検討会が開かれ、その結果が公表されている。

出典 朝日新聞・朝刊 2015.7.28