とろみで誤嚥を予防

とろみで誤嚥を予防 食事を楽しむ

年をとるとどうしてむせるのか。
嚥下に関係するのど周りの筋肉は60代から衰え始め、70代で急に低下する。
すると、食べ物や飲み物がのどに流れ込むスピードに嚥下反射が対応できなくなり、誤って隣の気道に入る。
これが「誤嚥」で、はき出そうとする生体防御反応が「むせる」だ。
 
誤嚥は肺炎につながる。
食物が肺の中まで入ってしまうと、食物と唾液に含まれた細菌によって誤嚥性肺炎といった病気が起こる。
肺炎で亡くなるお年寄りは、誤嚥がきっかけになることが多い。
 
こんなとき食物にとろみをつけると
①口腔内で食物をまとめやすくなる②食べ物がのどにゆっくり流れ込む、などの効果があり、誤嚥防止につながる。

②片栗粉などのでんぷんであんかけ状にしたり、オクラ、モロヘイヤ、レンコンなどをすりつぶして食べ物に混ぜ合わせることにより、とろみが出る。
 
③最近は粉末で簡単にとろみをつけられる「とろみ剤」の改良も進んでいる。

とろみ剤は
①いかに短時間に
②どうやって均一に
③どんな食材にも
といった点が重視される。
 
お年寄りになったら、食べることが、一日の暮らしのなかで大きな楽しみになっていく。
ますます高齢化が進むと、自分の口で最後まで食べられるということへの注目がさらに高まってくる。
 
健全な嚥下のためには日頃からの心がけも大切だ。
口内を清潔にし、反応を敏感にしておくことが大事だ。
のどの筋肉や呼吸機能を鍛えるために、「嚥下おでこ体操」や「カラオケ」を勧める専門家がいる。

 
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参考
朝日新聞・朝刊 2016.10.29



肺炎の原因にもなる誤嚥!その原因と予防法について
https://www.ishamachi.com/?p=7039

症状に気付きにくい誤嚥性肺炎!重症化する前に治療を!
https://www.ishamachi.com/?p=7063


認知症の種類によって摂食嚥下障害などの症状は変わる-認知症の種類と特徴
https://medicalnote.jp/contents/160810-002-SO